配られたカードが弱いなら、自分で強そうに描き変えてしまえばいい。『The Drawratos』は、手札へのお絵描きとブラフを組み合わせた、最大4人の対戦ポーカーだ。
カードの数字だけでなく、そこに描かれた線まで疑う。そんな妙な読み合いが、この体験版の面白さになっている。
そのエース、本当にエース?
最初に配られる手札は2枚。カードに絵を描き、見せかけの数字とスートを設定して、相手を信じ込ませるのが本作の肝だ。
ただ強い役を狙うだけではない。「このカードを本物に見せられるか」という工作が、ポーカーの駆け引きに入り込んでくる。
きれいに描けば安心できるとも限らず、疑い始めると普通のカードまで怪しく見えてくる。手札の運に、お絵描きと相手を読む楽しさを重ねた発想がいい。
だますだけでなく、見破ってチーズを奪う
勝負に懸かっているのはチップではなくチーズ。相手の偽装を見破ればチーズを奪えるが、自分のブラフがばれれば手持ちを失ってしまう。
強そうなカードを描いて押し通すか、それとも相手のカードに疑いを向けるか。自分の手を強く見せることと、相手の嘘を見抜くことがつながっている。
チーズを使い切ると幽霊になり、残った面々のだまし合いを見守る側へ回る。笑える見た目に反して、適当に嘘を重ねるだけでは済まない緊張感もある。
お絵描きの余白が、テーブルを妙な空気にする
描画画面には色や筆の太さ、消しゴムなどが揃っている。カードを偽装する仕組みでありながら、自由に描けること自体がちょっとした遊びになっているのが面白い。
立派なカードに仕上げようとするほど、細部が気になる。反対に、ふざけた落書きへ脱線したくなる余白もある。
テーブルを囲むネズミたちの、とぼけた見た目もこの雰囲気によく合う。真面目に勝ちを狙う場面と、絵の出来栄えを笑う場面が同居できるのは、お絵描きを取り入れた強みだ。
仲間と囲みたい一卓。日本語対応と安定性には注意
友達を招待するほか、公開ロビーへの参加も可能。ボイスチャットを使えば、絵だけでなく会話でもハッタリを利かせられる。
一方、日本語には対応していない。カードの強さや偽装の仕組みを理解するまでは、英語などの表示を読み解く必要がある。
体験版としては、対戦の安定性も今後磨いてほしい部分。4人での対戦中にクラッシュするケースもあり、誰の嘘を暴くかというところで勝負が途切れてしまうのは惜しい。発生条件や環境による違いはあるため、まずは仲間と動作を確かめながら楽しみたい。
こんな人にオススメ
友人とのブラフゲームが好きで、そこにお絵描きの可笑しさも欲しい人に向いている。画力を競うだけでも、ポーカーの定石を追うだけでもない、少し変わった対戦を探しているなら候補になる。
逆に、日本語で迷わず遊びたい人や、純粋なポーカーを求める人とは好みが分かれそうだ。
弱いカードを引いた瞬間に、あきらめる代わりに筆を取る。そのひと工夫だけで、テーブルの見え方が変わる。まずは無料体験版で、このずるくて可笑しい一卓を試してみたい。