『Islandry』は、手つかずの南国の島を見下ろしながら、資源の採取から加工、出荷までを自動化していく生産ライン構築シミュレーションだ。戦闘やサバイバルの重圧はなく、自動化ゲームの入口としての敷居はかなり低い。無料体験版を進めると、アンチョビと草から始まった小さな仕事を、つい島じゅうへ広げたくなる。
最初の仕事はアンチョビ漁と草の採取
最初に手をつけるのは、海岸でのアンチョビ漁と草の採取だ。チュートリアルに沿って捕獲施設とベルトコンベアを置き、集めた資源を次の設備へ流していく。
草は堆肥機で肥料に加工し、農場へ届ける。自分の手で運ぶのではなく、運ばれる道を作るのがプレイヤーの仕事だ。
採取や配送、農場への補給はドローンも肩代わりしてくれる。青い海のそばを魚がベルトに乗って流れていく光景は、どこかのんきでいい。
「工場系の自動化ゲームは難しそう」と身構えなくても大丈夫。重厚な『Factorio』などと比べると、漁業と農業という題材だけでずいぶん親しみやすい。
トウモロコシが餌になり、ニワトリが卵を生む連鎖が楽しい
面白くなるのは、生産ラインどうしがつながり始めてからだ。トウモロコシから飼料を作ってニワトリ小屋へ届け、生まれた卵を回収して加工に回す。
農場に必要な肥料は別の場所で作られ、ニワトリの飼料は畑のトウモロコシが頼り。どこか一か所が足りなくなれば、離れたラインにも影響が出る。
だからこそ、止まっていた場所が流れ出す瞬間がたまらない。ベルトの上をトウモロコシと卵が進む画面は、眺めているだけで気分がいい。
本作にはストレージのほか、分岐やフィルターといった物流設備も用意されている。ラインを整えていく余地が大きいのも、このジャンルが好きな人にはうれしいところだ。
船を出すたびに島が育つ、目的のわかりやすさ
本作が単なる資材集めで終わらないのは、貿易があるからだ。作った品を船で出荷すると、資金と島XPが返ってくる。
島ランクが上がれば、新しい設備が解放される。出荷、拠点の修復、ランクアップがひと続きになっているので、次にやることを見失いにくい。
壊れた貿易所の修復も、いい目標になっている。必要な木材やロープ、トウモロコシをどう揃えるか考えるうちに、島の生産計画そのものを組み直すことになる。
あの品が揃えば、次の船を出せる。そう思い始めると、やめどきを見つけるのが難しい。
コンベアの向きと中間素材には、しっかり迷わされる
一方で、チュートリアルを抜けると説明はやや手薄になる。つまずきやすいのは、コンベアの接続方向と、飼料や木材といった中間素材の入手・加工ルートだ。
つないだつもりのラインに荷物が流れない。必要な素材をどこで手に入れるのか分からない。そこに資金繰りも重なり、手探りの時間は意外と長い。
ここは、もう少し丁寧な導線がほしいところだ。
ただ、ラインの詰まりを見つけて直す作業は、このジャンルの醍醐味でもある。原因が分かって流れが戻れば、悔しさはすぐ満足感に変わる。
待ち時間と島のスペースは、本編でも注目したい
テンポの面で気になるのは、船の往復や設備の建造にかかる待ち時間だ。出荷を待つだけの時間が続くと、どうしても作業感が出てくる。
島という限られた土地も、ラインが大きくなるほど悩みの種になりそうだ。設備を増やした後半は、狭いスペースのやりくりがストレスになる可能性もある。
体験版で遊べるのは、島ランク5までの序盤と最初の3つの配送先。本編では島ランク30まで広がり、港や要素も追加される。
規模が大きくなったときのテンポとスペース管理がどう調整されるのか、本編での注目点だ。
こんな人にオススメ
『Factorio』のような自動化ゲームに興味はあるものの、複雑さや戦闘に尻込みしていた人にぴったりだ。敵やサバイバルに追われることなく、ラインづくりに集中できる。
農業や漁業、南の島といったのんびりした題材が好きな人にも合う。畑とニワトリとドローンが並ぶ景色は、ゆるい見た目のわりに手応えがある。
細かく手順を教えてほしい人や、待ち時間が苦手な人は、無料の体験版で相性を確かめておきたい。コンベアと格闘する試行錯誤も含めて、配信で見せても盛り上がりそうなタイトルだ。
ゲーム概要
- タイトル:Islandry
- 開発:Cropstone Studio
- 販売:Bewolba Studios
- ジャンル:自動化シミュレーション/カジュアル/インディー
- 発売日:未定(体験版配信中)
- 価格:未定(体験版は無料)
- 対応OS:Windows
- プレイ人数:1人
- コントローラー:フルコントローラーサポート
- 言語:日本語インターフェース・字幕対応(日本語音声なし)。全20言語対応
- 体験版の内容:島ランク5まで、配送先3か所
- ストア:Steam