『Turbo Overkill』レビュー:脚のチェーンソーで敵をなぎ払え!ネオン都市を駆け抜ける超高速サイバーパンクFPS #TurboOverkill

『DOOM』や『Quake』、『Duke Nukem 3D』といったレジェンド級FPSの遺伝子を受け継ぎ、ネオン輝くサイバーパンク世界で大暴れするハイスピードFPSが『Turbo Overkill』だ。

主人公は、半分が機械で半分が人間の賞金稼ぎジョニー・ターボ。

腕にはミサイル、すねには伸縮式のチェーンソーを仕込んだ文字どおりの殺戮マシンとなって、暴走AIに乗っ取られた街を物理的に大掃除していく。

Steamのユーザーレビューでは93.8%が好評の「非常に好評」。

とにかく速く、とにかく派手で、とにかく盛りだくさんな一本だ。

暴走AIに支配されたサイバーパンクの楽園「パラダイス」

舞台は、ジョニーの故郷であるサイバーパンク都市「パラダイス」。

街の住民はならず者AI「Syn」と、その配下である改造サイボーグの軍勢に乗っ取られている。

過去の過ちから逃げ切るための大金を求めて、ジョニーは史上最強のAIを破壊するという無茶な仕事を引き受ける。

獲物を横取りしようとするライバルの賞金稼ぎまで現れ、楽園は名ばかりの地獄絵図と化していく。

酸性雨に濡れた路地、毒々しいネオン、巨大企業の広告塔。

『ブレードランナー』と『DOOM』を混ぜ合わせたような退廃的なビジュアルは、それだけで気分を高めてくれる。

相棒AIとの掛け合いや各地に残された音声ログもあり、ブーマーシューターとしては意外なほど物語にも力が入っている。

すねから飛び出すチェーンソーで斬り抜ける快感

本作を象徴するのが、スライディングと同時にすねから回転刃が飛び出す「チェーンソースライド」だ。

地面を滑り込むだけで、目の前の雑魚がまとめて細切れになる。

大型の敵やボスにはこのスライドで切り込み、クリティカルダメージを狙える隙を作れるのもポイントだ。

撃って、滑って、また撃つ。

この繰り返しがとにかく気持ちよく、気づけば「敵を見たらまず滑り込む」が体に染みついている。

死んでもほぼ待たされずに再開できるテンポの良さも、何度でも突っ込みたくなる理由のひとつだ。

ウォールラン、グラップル、Turbo Time…止まったら負けの立体機動

移動アクションの豊富さも本作の大きな魅力だ。

壁走り、ダッシュ、グラップリングフック、そしてスローモーション能力「Turbo Time」まで、手札がどんどん増えていく。

壁を駆けて加速し、フックで宙へ舞い上がり、着地と同時にチェーンソーで敵の群れを両断する。

空飛ぶ車のボンネットに飛び乗って、上空から攻撃を仕掛ける「カーサーフィン」なんて芸当まで用意されている。

ステージは横へ広がるだけでなく、上下に何層も積み重なる立体的な構造。

特にグラップリングフックを手にしてからは、縦方向へ一気に飛び回る爽快感が段違いだ。

15種類以上の武器とオーグメントで殺戮マシンを育てる

武器は15種類以上。

複数の敵をロックオンしてまとめて吹き飛ばす二丁拳銃「Twin Magnums」、グレネードランチャー付きの「Boomer Shotgun」、敵の体内にテレポートして内側から爆散させるスナイパーライフル「Telefragger」など、どれも一癖ある。

敵を倒すと手に入るのはお金。

そのお金でオーグメント(特殊能力)を装着し、武器を強化し、タレントツリーで新たな能力を解放していく。

ボスを倒すとその能力を奪えるのもニクい仕掛けだ。

チェーンソースライドを強化して大型の敵に大ダメージを与えるなど、自分好みの戦い方に育てていく楽しさがある。

バイク、ホバーカー、メカまで…詰め込まれた見せ場とボリューム

本編は二十数ステージに、ボーナスのアリーナステージを加えた構成。

各ステージにはシークレットや収集物が隠されており、探索好きほど1ステージの滞在時間が延びていく。

バイクで駆け抜けるステージ、乗り物に乗り込んでの戦闘など、単なる撃ち合いだけで終わらない展開が次々に飛び出してくる。

「FPSの面白そうな要素を全部入れた」と言わんばかりの盛り具合なのに、それぞれがちゃんと楽しく仕上がっているのが見事だ。

収集物で解放されるモディファイアには、敵の速度3倍や一撃死といった凶悪なものも用意されている。

難易度は5段階から選べるため、腕に覚えのあるプレイヤーも存分に追い込める。

Steamワークショップにも対応し、レベル編集で遊びを広げられるのもうれしい。

終盤の長さとボス戦には覚悟を

一方で、ボリュームの多さは諸刃の剣でもある。

特に第3章以降は1ステージが長くなり、敵の物量や制限時間付きのウェーブ戦、何段階も変身するボス戦が続くため、前半の軽快さに比べると息切れを感じやすい。

上下に入り組んだマップでは次の目的地を見失ったり、足場から滑り落ちてやり直しになったりと、プラットフォームアクションのもどかしさが顔を出す場面もある。

エフェクトの多さで敵の攻撃が見づらくなる瞬間や、効果音より音楽が前に出がちなサウンドバランスも気になるところ。

また、チェーンソースライドが強力すぎて、ほかの武器の出番が減りがちという側面もある。

とはいえ、これらは「やりすぎ」なほどの熱量の裏返しでもある。

一気に駆け抜けるより、1日数ステージずつ味わうくらいがちょうどいい。

こんな人にオススメ

『DOOM Eternal』や『ULTRAKILL』のような、止まったら死ぬハイスピードFPSが好きな人には迷わずオススメしたい。

ネオンと雨と血しぶきが似合うサイバーパンクの世界観にグッとくる人、シンセウェーブやメタル系の激しいサウンドに乗って暴れたい人にも刺さるはずだ。

ステージの隅々までシークレットを探し回るのが好きな人や、高難易度で自分の限界に挑みたい人なら、長く遊び込めるだろう。

なお、日本語には対応していない。

会話や音声ログは英語になるが、撃って滑って切り刻むアクションの気持ちよさは言葉の壁を軽々と越えてくる。

ゲーム概要

  • タイトル:Turbo Overkill
  • ジャンル:アクション、インディー(ハイスピードFPS)
  • 開発:Trigger Happy Interactive
  • 販売:Apogee Entertainment
  • 発売日:2023年8月11日
  • 価格:2,300円
  • プレイ人数:1人
  • 日本語対応:なし(インターフェース・字幕・音声とも非対応/英語はフル音声対応)
  • ストアリンク:

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