「運命」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか? 2025年10月21日にリリースされた『Encounter: The Lost Cards』は、そんな不確実な運命をタロットカードになぞらえ、プレイヤーに突きつけてくるターン制ローグライクRPGです。
一見すると懐かしいドット絵のRPGに見えますが、その中身はシビアなリソース管理と、一瞬の判断が生死を分ける緊張感に満ちています。マップはなく、物語はめくられるカードによって進行。今回は、この予測不能な旅路に挑んだプレイレポートをお届けします。
カードが紡ぐ、一度きりの物語
本作には広大なワールドマップも、自由な探索もありません。代わりに存在するのは、目の前に提示されるカードの山。これらを一枚ずつめくることで、敵との遭遇、商人との取引、あるいは予期せぬハプニングといったイベントが発生します。
「次はどんなカードが出るのか?」という不安と期待。それがこのゲームの駆動力です。同じカードでも、状況や所持品によってその意味合いは大きく変わります。序盤は有難かった回復イベントも、アイテム欄が満杯の状態では苦渋の決断を迫られることも。 100種類以上のイベントと250種類以上のアイテムが絡み合い、プレイするたびに全く異なる展開を見せるのが最大の魅力です。
武器は壊れる、腹は減る。極限のリソース管理
戦闘はターン制ですが、ここでもリソース管理がカギを握ります。 攻撃するにも、防御するにも行動ポイントが必要。さらに、武器や防具には耐久度があり、使えば使うほど壊れていきます。「この敵に最強の剣を使うべきか?」「ここは素手で耐えるべきか?」という葛藤が常に付きまといます。
アイテムスロットも限られており、何かを得るには何かを捨てなければならない場面が頻発します。この「断捨離」の連続こそが、本作の真骨頂であり、同時に最も頭を悩ませる部分でもあります。
運命に翻弄されながら、それでも前に進む
ダイスロールによる運要素も強く、時には理不尽な結果に泣かされることもあります。しかし、装備やステータスを吟味し、最善の手を打ち続けることで、少しずつ「運命」をコントロールできるようになる感覚は格別です。
ドット絵の美麗なグラフィックと、どこか哲学的なテーマが独特の雰囲気を醸し出しており、ハマる人にはとことんハマるスルメゲーと言えるでしょう。日本語翻訳の質にはまだ改善の余地があるようですが、ローグライク好きなら挑戦する価値は十分にあります。
1,150円という手頃な価格で楽しめる、この過酷で美しい運命の旅。 あなたもカードをめくり、失われた何かを探しに行きませんか?
ゲーム概要
- タイトル: Encounter: The Lost Cards
- ジャンル: ローグライク / RPG / ターン制ストラテジー
- 開発元: Salvatore Grosso
- パブリッシャー: Encounter GG
- 発売日: 2025年10月21日
- 価格: ¥ 1,150
- 対応言語:英語、中国語(簡体字)
- Store URL: https://store.steampowered.com/app/3412270/Encounter_The_Lost_Cards/