数千、数万という単位で画面を埋め尽くす異形の軍勢「スワーム」。その圧倒的な物量に絶望し、そしてそれを知略と火力で粉砕する快感。2026年3月5日にSteamで早期アクセスが開始された『Here Comes The Swarm』は、まさにそんな「生存」と「殲滅」の興奮を凝縮したタイトルだ。
本作は、滅亡の淵に立たされた人類の最後の拠点「ウローラ」を舞台に、資源を管理し、集落を広げ、神々の加護を得て未知の生命体に立ち向かうサバイバルRTSだ。実際に戦場に身を投じて感じた、本作の魅力と独自のプレイフィールを紐解いていく。
画面を埋め尽くす「個」ではない「面」の恐怖
プレイを開始してまず圧倒されるのは、敵ユニット「スワーム」の描写だ。一体一辺倒の動きではなく、文字通り「川」や「波」のようにうねりながら押し寄せてくる。防壁の向こう側に蠢く無数の赤い眼を見たとき、一瞬の判断ミスが全ての終わりを意味するという緊張感が走る。
この絶望感こそが本作のスパイスだ。しかし、ただ蹂躙されるのを待つわけではない。プレイヤーには、この奔流を食い止めるための強力な手段が用意されている。
神の加護と「アルケイン」による柔軟なビルド構築
本作を既存の同ジャンル作品から引き離しているのは、独自の「神性(Deity)」システムと「アルケイナム」による成長要素だ。
プレイヤーは異なる神を選択し、その祝福を戦術に組み込むことができる。例えば、防御に特化した神を選べば、防壁やタワーの耐久力が底上げされ、要塞化が捗る。一方で、攻撃的な神を選べば、ユニットの火力が爆発的に向上し、攻勢に出る楽しさが際立つ。
プレイを重ねることでアンロックされる「アルケイン・エッセンス」を用いたスキルツリーのカスタマイズも熱い。次のプレイではどのノードを解放するか、どのユニットを主力にするか。負けてもなお「次はこうしよう」と思わせるローグライクな中毒性が、睡眠時間を確実に削りに来る。
リアルタイムの戦略性と「タクティカルポーズ」の恩恵
RTSといえば忙しい操作(APM)が求められるイメージがあるが、本作には「タクティカルポーズ」が搭載されている。これが実にありがたい。
「あっちの壁が破られそうだ!」「こっちの資源が足りない!」とパニックになりそうな瞬間、時間を止めて冷静に指示を出せる。じっくりと基地のレイアウトを練ったり、軍隊の配置を微調整したりできるため、純粋な戦略思考に集中できるのだ。もちろん、腕に覚えのあるプレイヤーならポーズなしで限界に挑むのも一興。幅広い層が楽しめる懐の深さを感じた。
遠征と試練がもたらす無限の再挑戦
「遠征(Expedition)」モードは、本作のリプレイ性をさらに高めている。マップを進むごとに異なるバフやデバフが課され、同じ展開は二度と訪れない。時には過酷な環境に苦しめられることもあるが、それを神の力と自らの戦術でねじ伏せた時の達成感は、他のゲームでは味わい難いものがある。
まだ早期アクセスの段階ということもあり、ユニットの種類やマップのバリエーションなど、さらなる拡張の余地は残されている。しかし、開発チームが提示しているロードマップは非常に意欲的で、コミュニティの声にも真摯に耳を傾けている様子が伺える。
結論:サバイバルRTSの新たな決定版になり得る一作
『Here Comes The Swarm』は、既存のフォロワータイトルに留まらない独自の輝きを放っている。ユニットの操作感は驚くほどスムーズで、特に「引き撃ち」やスキル使用のレスポンスは現代的で心地よい。
数多の敵を焼き払い、絶望的な状況から逆転の一手を投じる。このサイクルに少しでも心が動くなら、今すぐウローラの地に降り立つべきだ。人類の未来を形作るのは、他でもないあなたの決断なのだから。
ゲーム概要
- タイトル: Here Comes The Swarm
- ジャンル: サバイバルRTS / ディフェンス
- 開発/パブリッシャー: CableHook Games
- 発売日: 2026年3月5日(早期アクセス)
- プラットフォーム: PC (Steam)
- 価格: 2,300円(※リリース記念セール等の詳細はストアを確認)
- 対応言語: 日本語字幕対応
- 主な特徴:
- 圧倒的な物量で押し寄せる敵軍勢との防衛戦
- 神々の加護とスキルツリーによる深いカスタマイズ要素
- 戦略的な一時停止(タクティカルポーズ)による快適な操作
- プレイするたびに展開が変わるローグライクな遠征モード
- ストアリンク: Steam:Here Comes The Swarm