任天堂の「キャラクターを召喚して戦わせる」特許を米特許庁が拒絶 最終決定ではないが、『パルワールド』訴訟への影響も焦点に

まだまだ道のりは長い米国特許商標庁(USPTO)が、任天堂の「キャラクターを召喚して戦わせる」という「ポケットモンスター」に関連する特許を拒絶した。この特許は昨年、知的財産専門の弁護士たちから強い批判を受けていた。 昨年、任天堂の特許取得に対し、知的財産を専門とする弁護士が米国の特許制度とUSPTOを批判したことを受け、11月にUSPTOの長官が同特許の再審査を命じた。 当時、知的財産を専門とするフロリアン・ミューラーはXにて、そもそも任天堂は「キャラクターを召喚して戦わせる」特許を「取得すべきではなかった」と指摘していた。また、ビデオゲームの特許を専門とする弁護士のカーク・シグモンはPC Gamerに対し、「こうした主張は決して認められるものではなかった」と語っている。 任天堂および株式会社ポケモンは現在、日本でポケットペアが開発する『パルワールド』をめぐる訴訟を係争中で、特許がその訴訟の核心となっている。この特許は「ポケモン」のゲームの仕組みを要約したもので、ポケモンを召喚してほかのポケモンと戦わせ、自分のコレクションに加えるという内容だが、解釈次第では、「ペルソナ」や「デジタルモンスター」、さらには『ELDEN RING』まで、同様の仕組みを採用しているほかの多くのゲームにも当てはまる可能性がある。 Games frayによると、USPTOは「先行技術」として過去の米国の特許出願を提示し、当該特許における請求項をすべて拒絶したという。提示された特許のうち2件は任天堂が出願したもの、KONAMIおよびバンダイナムコがそれぞれ1件ずつ出願したものだとされている。 注意してほしいのは、今回の拒絶という判断は最終的なものではないため、任天堂がこの決定に納得するまで長い道のりがあるという点だ。例えば、不服申立てを行う可能性もあり、そうなればさらに長い時間がかかることになる。だが、最も重要なのは、昨年10月から動きがないままとなっているポケットペアとの訴訟に対する影響だ。 『パルワールド』は2024年初頭に発売。初日からGame Passでも配信され、販売本数においても同時接続プレイヤー数においても記録を更新した。ポケットペアの代表を務める溝部拓郎は、『パルワールド』があまりにも大きな人気を集めたため、同作が生み出した莫大な利益を処理しきれなかったと語っていた。それでも、ポケットペアは『パルワールド』の爆発的な成功を速やかに活用し、ソニーとの契約の下、IPを拡大させるべく新たな事業としてパルワールドエンタテインメントを設立した。2024年10月にはPS5版も発売されている。 『パルワールド』が発売直後に大変な人気を集めると、『パルワールド』のパルとポケモンが比較されるようになり、一部ではポケットペアが「ポケットモンスター」のデザインを「パクっている」と非難する声も上がっていた。だが、任天堂と株式会社ポケモンは著作権侵害での訴訟ではなく、特許権侵害での訴訟を選んだ。両社はそれぞれに500万円および遅延損害金の支払いと、『パルワールド』の差し止めを要求している。 この訴訟は、日本の特許庁が付与した特許3件に関連するもので、そのうち2件はモンスターの捕獲や召喚に関連するもの、1件はキャラクターに乗ることに関連するものだ。いずれも『パルワールド』が発売された2024年に出願されているが、実際には2021年の任天堂の特許から派生している。つまり『パルワールド』が登場したことを受け、任天堂は同作による当初の特許の侵害をめぐる訴訟に備えて特許の分割出願をしたと思われる。

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