「Hollow Knight」風アクション×中国神話の融合で生まれたメトロイドヴァニア注目作『Karma Exorcist』試遊感想

シルクロードのシルクソング『Hollow Knight: Silksong』で高難度の2Dメトロイドヴァニア欲が満たされた人は、そろそろ次の一本を求めている頃ではないだろうか。手描きの美しいキャラクターと、中国神話をベースに100種類以上のモンスターが登場する薄暗い地下世界を特徴とし、上海の開発スタジオCyclos Studioが手がける『Karma Exorcist』は、その一本となり得る作品である。 上海で行われたbilibili主催のゲームプレビューイベント「BILIBILI GAME FIRST LOOK」にて、筆者は約2時間にわたりデモ版を試遊し、広大なマップを探索した。フックショットやダッシュ、二段ジャンプといった能力を得て探索範囲が広がるプラットフォームアクション――そうしたメカニクスの多くは、「Hollow Knight」、「プリンス オブ ペルシャ」、「Ori」、『The Messenger』など近年のメトロイドヴァニアで見られるものであるが、本作はその完成度が非常に高い。 特に優れているのは雰囲気作りだ。序盤で探索する洞窟は確かに暗いが、イラスト調のビジュアルは、ソフトフォーカスをかけたようなタッチで描かれており魅力的である。開発陣によれば、ゲームの進行に応じて多彩なロケーションが用意されているという。デモ版はサウンドデザインも印象的で、ブルータリズム的な質感を伴っていた。音楽は控えめであるため、攻撃の音ひとつひとつが強く響き、さらに洞窟内に反響する敵の唸り声が緊張感を高め、絶えず警戒を促してくる。 プラットフォームアクション自体の難度は高すぎるほどではないが、攻撃パターンの異なるさまざまな敵が登場するため、進行は慎重にならざるを得ない。急降下してくる鳥や地を這う虫といった単純な敵であっても、集団で現れると対処は難しくなる。体力は非常に貴重であり、冒険の節目となるボスやミニボス戦に備えて温存しておきたい。そのため、雑魚敵からの一撃であっても後の展開を苦しくする可能性がある。また、回復ポーションの使用時にはしばらく無防備になる時間が発生するため、使用のタイミングにも注意が必要だ。 戦闘の手触りは素晴らしい。商人から武器を購入することで戦術の幅が広がり、2種類を同時に装備して切り替えながら戦うことができる。また、さまざまなアーティファクトやアイテムも装備して、パッシブあるいはアクティブにバフをかけることも可能だ。試遊中の筆者の主な装備は、素早く攻撃できる軽量の剣と大ダメージを与える重い斧で、敵が落とすアイテムを増やすアーティファクトを組み合わせていた。 特殊攻撃やチャージ攻撃も存在するが、発動にはある程度操作の技術が求められたり、長めのモーションが伴ったりする。そのため、激しい戦闘の最中では安全策として通常攻撃に徹するという手もあるだろう。 この点は、Black Impermanenceというボス戦で特に顕著だった。極めて高速で移動する敵が姿を消した後、主人公に向けてフックショットを放ち、そのワイヤーを高速で滑走してくる。つまり、フックとボス本体の両方がヒットし、二重のダメージを受ける可能性があるというわけだ。数回の挑戦を経て攻撃の軌道を予測し回避、反撃できるようになったが、派手なチャージ攻撃で長時間その場に留まるリスクを避け、あくまで冷静に、通常攻撃で少しずつ体力を削る戦法に切り替えた。ボス戦は探索パートに比べて明確に難度が跳ね上がるのを感じたが、ある程度慣れていけば、より高度な戦闘テクニックも可能になるだろう。 『Karma Exorcist』には2人の主人公が登場するが、今回試したのはそのうちの1人のみだった。物語は中国の民間伝承をベースとしており、神々が三界の均衡を保ち、邪悪なカルマが大地を侵食するのを防ぐために冥界を築いたという設定になっている。ただし、少なくとも今回の試遊ではこの設定が強く前面に押し出されることはなく、プレイヤーは好みに応じて、世界観に深く入り込むことも、軽く触れる程度にとどめることもできるという印象だった。ゲームの基本的なメカニクスが巧みに作られているだけに、物語面も同様に魅力的であることを期待したい。この点は特に、ほかの高品質なメトロイドヴァニア作品と差別化するための要素として重要になるはずだ。 『Karma Exorcist』は、2027年にPS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/PC向けに発売予定。

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