1秒の壁を突破せよ!脳を狂わせる超高速精密フライトアクション『Nullstar: Solus』レビュー #nullstar

失われた世界の痕跡を追い、無尽蔵のエネルギー源「ヌルスター」を回収せよ。SF感漂う美しいピクセルアートの裏に、プレイヤーの反射神経と空間認識能力を限界まで試す、極限のタイムアタックアクションが誕生した。オーストラリアのインディー開発元Smash Attack Ausが手掛ける『Nullstar: Solus』は、まさに「あと一回、もう一回だけ」のループから抜け出せなくなる、中毒性の塊のような一作だ。

常識を破壊する「スラスター遮断」が生む圧倒的スピード感

本作の核となるのは、全方向へ自由に飛行できるドローンの操作性だ。しかし、ただ飛ぶだけでは世界ランキングの頂点には立てない。最速の記録を叩き出すためには、特定の方向へのスラスター出力を意図的にオフにし、残ったスラスターの出力を爆発的に高めるという、一見すると脳が混乱するような独自の推進システムをマスターする必要がある。

この独特な慣性制御とエアブレーキによる鋭烈なドリフトが噛み合った瞬間、ドローンは凄まじい速度で鋼鉄の迷宮を駆け抜ける。最初は思うように動かせず、壁に激突を繰り返すかもしれない。だが、操作のコツを掴み、美しいライン取りでコーナーをクリアできたときの快感は、言葉にできないほどの脳汁が溢れ出る。

死は一瞬、再開も一瞬!プレイヤーを突き動かす極上のレベルデザイン

手作業で手厚く設計されたステージは全100個。鋭いレーザーや古代の防衛システム、そしてステージを進むごとに牙をむくギミックの数々がプレイヤーの行く手を阻む。

同じ場所で30回連続で爆散することなど日常茶飯事。あまりの難易度にコントローラーを投げ捨てたくなる瞬間もあるが、本作はプレイヤーを絶望させたままにはしない。ミスをした瞬間にロード挟まず「即座にリスポーン」する快適な仕様により、ストレスを感じる暇もなく次の挑戦へと意識が向かってしまう。

さらに、攻略ルートが一つではない点も秀逸だ。安全なルートを走るか、あるいはリスクを取ってショートカットを攻めるか。自身のゴーストとコンマ数秒を競い合うタイムアタックの熱量は、スピードランナーでなくとも魂が燃える。

荒廃した巨大構造物を彩る極上のピクセルアートと重厚なサウンド

ゲームを盛り上げるのは、妥協のないビジュアルと音響だ。自然に侵食され、錆びついた古代文明の廃墟は、細部まで丁寧に描き込まれたピクセルアートで表現されており、視覚的な説得力が凄まじい。背景の美しさに目を奪われている間にトラップに引っかかることもしばしば。

そして、何よりもBGMが信じられないほど素晴らしい。『Hollow Knight』や『Baldur’s Gate 3』のボーカリストを迎えたダークで静謐、かつエネルギッシュなサウンドトラックは、プレイヤーの集中力を極限まで高め、極上のトランス状態へと誘ってくれる。

難易度は確かに高い。しかし、操作キャラクター(ドローン)を変更することで、耐久力を上げてミリ単位のミスをカバーするような救済措置も用意されている。ハードコアなプラットフォーマー好きはもちろん、至高の操作感とスピードの悦びに浸りたいすべてのゲーマーに、この未知なるエネルギー回収任務への参加を強くおすすめしたい。

ゲーム概要

  • タイトル:Nullstar: Solus
  • 発売日:2026年4月16日
  • 開発元:Smash Attack Aus
  • パブリッシャー:indie.io
  • ジャンル:精密プラットフォーマー / フライトアクション / タイムアタック
  • 価格:1,200円
  • 言語対応:日本語非対応(英語のみ対応)
  • ストアページSteam – Nullstar: Solus

関連性のありそうな記事