「アサシン クリード」と「トゥームレイダー」を掛け合わせたような感覚tese『Resonance: A Plague Tale Legacy』は、最初から見どころを惜しみなく見せてくれる。試遊の後半では、新主人公のソフィアが崩壊しつつあるクレタ島の遺跡を駆け上がり、崩れかけた古代の導水管を次から次へと飛び移っていく。眼下の暗闇には詳しくは書けない怪物が彼女を執拗に追ってくる。かと思えば、さらにその30分ほど前には明るい日差しの下で武装した傭兵たちと戦い、敵の群れを短剣で的確に仕留め、入り組んだパズルを解いて、宝の地図を頼りに次の手がかりを探していた。これこそが、Asobo Studioによる「疫病の世界」への3度目の挑戦を象徴する内容だ。発売を8月に控えた今回の試遊では、美しい2つのチャプターを約2時間にわたって体験したが、その時間は終始ハラハラさせられっぱなしだった。もちろん、「A Plague Tale」をプレイしてきた人なら、その内容のほとんどが意外に映るはずだ。これまでの主人公アミシアは2作品を通して草むらに身を潜めてきたが、密輸を生業とするソフィアははるかに身体能力が高く、危険へと立ち向かう訓練も受けている。そのプレイ感覚は、本格的なステルスパズルというより、「アサシン クリード」と「トゥームレイダー」を掛け合わせたようなものだ。今回プレイした限りでは、シリーズ史上もっとも手に馴染む仕上がりだと感じられた。 正面切っての戦闘をこなせる方向に変化 今回の「A Plague Tale」ではストーリーとアクションの両方が主役だ。まずはアクションについて紹介しよう。ソフィアは右手に剣、左手に短剣を構え、その身のこなしは驚くほど素早い。2作品にわたってアミシアとして身を潜めながら進んできたプレイヤーにとっては、これほど姿をさらすことをいとわない「A Plague Tale」の主人公を操作するのは、少し戸惑うほどだ。それでも、ステルス要素はしっかり用意されている。Xボタンで通常攻撃を繰り出し、長押しするとクリティカルストライクを繰り出せる。クリティカルストライクは短剣による強烈な一撃となり、敵の体力が少なければ突き刺して仕留めるフィニッシャーへと移行する。Yボタンのキックは敵のガードを崩し、Bボタンは回避を行う。LBを押すとパリィを行い、これを連続で成功させると敵をスタンさせられるようになる。LBは長押しするとガードだ。 遠距離攻撃の選択肢がそれほど多くない点は少し残念だが、その代わりにクールなガジェットが用意されている。LTを押すとグラップリングフックを射出し、引っかけた敵を引き寄せて体勢を崩せるため、一撃で仕留められるクリティカルストライクを叩き込むチャンスが生まれる。さらに、戦い方にはほかにも戦略の余地がある。たとえば、巡回している人間の不意を突くことができれば、油断している敵に飛びかかり、Xボタンひとつで「アサシン クリード」を思わせる処刑を決められる。敵を倒すまでの時間は短く、体力の回復も速いため、多少ミスをして被弾しても戦闘が間延びすることはない。一方で、今回プレイした範囲では、難易度ノーマルでもソフィアは3発ほど連続で攻撃を受けると倒れてしまった。そのため、本作では「攻撃は最大の防御」ではなく、「防御こそ最大の攻撃」と言いたくなるようなゲームバランスになっている。 敵の大振りの攻撃は、現代のアクションゲームではおなじみの色分けされた警告で予兆が示される。そのため、パリィをきれいに決められるかどうかは、勘ではなく攻撃の予兆を見極めて反応できるかにかかっている。他方、大型の敵はパリィもスタンもまったく通用しないため、猛攻をしのぎながら背後へ回り込み、倒れるまでXボタンの長押し攻撃を繰り返す必要がある。そして、剣に槍、矢までが四方八方を飛び交うなかで、こうした戦闘システムがすべて噛み合うと、その戦いは実に爽快だ。 グラップリングフックで敵を引き寄せ、そのまま処刑へとつなげる流れが決まり始めると、戦闘は一気に手に馴染むものになる。雑魚敵の集団に加え、屈強な敵までまとめて倒していく爽快感は、何度味わっても飽きない。さらに、XボタンとYボタンを同時押しすることで、リミットブレイクのような強力な必殺技を時折繰り出せる。これはデフォルトでは周囲360度を薙ぎ払う範囲攻撃となっており、金色のエフェクトが伴う。敵全員のアーマーを貫通するが、その効果はソフィアが装備している剣によって変化するようだ。それだけではない。ソフィアの剣を別の剣に持ち替えるだけでも、戦闘のリズムは小さいながらも重要な変化を見せる。たとえば、メインルートから外れた場所にある墓でたまたま見つけたギリシャの剣では、Xボタン長押しで繰り出せる短剣のフィニッシャーが、回転斬りによる一閃へと置き換わった。こちらも実際に使ってみると、同じくらい軽快で爽快な使い心地だった。 キャンペーン全体で見つけられる武器は8種ほど。それは、息をのむようなロケーションや引き込まれるパズル、緻密に作り込まれたアクションシーンが各レベルに詰め込まれた、密度の高いシングルプレイヤーアクションアドベンチャーになりそうな本作には、ちょうどいい数に思える。戦闘の合間には、古代クレタ島の世界にすっかり引き込まれ、戦いの存在すら忘れてしまいそうになるほど長い探索パートが続く。そして気がつけば、忘れられた神殿を抜けたその先で、出口を警備する兵士たちに行く手を阻まれる。 光のパズル 『Resonance: A Plague Tale Legacy』のパズルの多くは、謎めいた球体を中心に展開する。この球体は、ソフィアの使う懐中電灯のようなもので、光を緑・赤・青の3色に分けてパズルを解くための装置であり、さらに物語の鍵を握るマクガフィンでもある。言うなれば、『バルダーズ・ゲート3』のアストラル・プリズムと、「Alan Wake」の頼れる懐中電灯を組み合わせたような存在だ。本作では球体の放つ色分けされた光を壁にはめ込まれた宝石へ導くことで、扉が開いたり、底なしの穴から足場がせり上がったりして、先へ進めるようになる。別の場面では、怪物から生き延びるために光そのものが欠かせない。そう、怪物は登場する。そしてもちろん、それはタイトルの「Plague」でも示される疫病――プリマ・マキューラと関わっている。何しろ本作は「A Plague Tale」の前日譚だ。その神話設定をさらに掘り下げることで、シリーズの入門作として最適な一本になっているだけでなく、これまで見た限りでは、過去2作品にも新たな意味を与える作品となりそうで、長年のシリーズファンにとっても見逃せない一本になりそうだ。
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