前日譚を描く本作はいくつか興味深い挑戦を試みているが、成功しているとは言い難い。安全策を取った続編よりもリスクを恐れない新しい試みを評価する立ち位置として、人喰いネズミの大群というシリーズの代名詞を排除した『A Plague Tale』がどうなるのかには非常に興味があった。しかし、『Resonance: A Plague Tale Legacy』は主人公の変更やまったく新しいサブキャストの起用など、興味深い変化を数多く取り入れているものの、その大部分は過去作が持っていた魔法のような魅力を再現するに至っていない。本作はネズミの大群から離れ、古代の未踏の恐怖を描く前日譚へシフトしたが、それらはシリーズの高い水準を満たしていない。また、戦闘を避ける子供として潜伏するステルスから、近接戦闘で泥臭く敵をナイフで刺し殺すアクションへの移行も、12時間に及ぶキャンペーンを支えるには戦闘システム自体が単純すぎるため、最後まで噛み合うことはなかった。とはいえ、シンプルながら楽しいパズルや美しく描かれたロケーション、後半に満を持して登場する緊張感あふれるステルスパートにはプレイする価値が十分にある。しかし、全体としてみれば、このスピンオフは前進よりも後退の目立つ一作となってしまっている。 『Resonance』は、ゲーマーにはすっかりお馴染みとなった3人称視点アクションアドベンチャーの定石を踏襲している。『Star Wars Jedi: Survivor』や『God of War』といった「狭い隙間を這い進む」タイプの先行作品が築いてきた伝統にならい、プレイヤーは仲間を連れて小規模な戦闘エリアやパズルルームを抜け、軽妙な掛け合いを交わしながら、物語の真相へと足を進めていくことになる。全体的な手触りは過去の『A Plague Tale』作品とよく似ているが、いくつか決定的な違いが存在する。ユーゴとアミシアのコンビは『A Plague Tale: Requiem』のサブキャラクターであったソフィアへと置き換わり、ステルス要素の大部分は、この手のジャンルでよく見られる一般的な3人称近接戦闘へと差し替えられた。残念ながら、同ジャンルの悪しき習慣までも継承しており、部屋に入った数秒後にはキャラクターがパズルの答えを大声でネタバレしてくるという実に鬱陶しい仕様が存在する。幸いにもこのヒント機能はオフに設定可能であり、筆者は速やかに、そして容赦なくオフに切り替えた。 『Resonance』のストーリーは本作の強みの一つではあるものの、シリーズ過去作の域には達していない。『アンチャーテッド』のような宝探しとして始まる物語は、次第に『Innocence』や『Requiem』と同じテーマをなぞる絶望的な終末シナリオへと変貌していく。しかし、登場人物たちの掘り下げには著しく丁寧さが欠けている。『Requiem』では掘り下げの浅いキャラクターにとどまっていたソフィアの前日譚を、大急ぎで処理しようとしているかのようだ。前作での彼女は「根は良い奴だが成長描写のないステレオタイプな部外者」であり、『Resonance』には彼女という人間を立体的に描き出すという重責が課せられていた。結果としてその試みは部分的な成功にとどまっている。彼女の凄惨な体験を直接追体験することで、人物像の理解や愛着は深まったものの、過酷なトラウマを乗り越えたはずの彼女が、最初から最後まで宝を追う無法者のままであり、実質的なキャラクターの成長(アーク)が存在しない点には首を傾げざるを得なかった。 ソフィア個人の旅路よりも、作中で明かされる古代の歴史の解明こそが、本作において最も見返りの大きい要素となっている。回想シーンを通じて断片的に語られる古代文明の謎は、彼女の宝探しという動機以上にプレイヤーを惹きつける魅力を備えていた。物語の終盤に至る頃には、ソフィアは主役というよりも、前作『Requiem』のときと同じく単なる「連れの同行者」に過ぎないのではないかとすら感じられた。 サブキャラクターたちもソフィアと同様の問題を抱えている。一行に加わるスリのレニは運に執着しているだけで面白みのない会話しか提供せず、海賊船長のファロに至っては、旅の足引っ張りをする単なるおバカキャラという点しか魅力がない。パズルを解きながら彼らと長い時間を過ごし会話を重ねても、期待したほど好きになることはできなかった――ファロの酷すぎる髪型には画面に映るたび笑わせられたが。この出来栄えは、過去作におけるユーゴとアミシアの関係性がどれほど作品の核であったかを改めて浮き彫りにしている。今回のキャスト陣ではその穴を埋めるには力不足だ。決して不快なキャラクターたちではないのだが、ストーリーを売りにするゲームに期待される強い印象を残すには至っていない。 ソフィア個人の旅路よりも、作中で明かされる古代の歴史の解明こそが、本作において最も見返りの大きい要素となっている。 この前日譚スピンオフにおける最大の変更点は、手も足も出ない重装甲の敵の目を盗んで這い回る代わりに、剣を手に立ちふさがり、パリィや回避を駆使して単調な戦闘を繰り返す点にある。ステルスから全面的な近接戦闘へのシフトは決してシームレスとは言えず、出来が悪いとまでは言わないものの、全体的に底が浅く大雑把だ。用意されているのは標準的な軽・重攻撃と、敵のガードを崩すキック、そして2〜3パターンの攻撃しか持たない数種類の敵だけである。魅力的なパズルの合間に挟まれるのは狭いアリーナでの戦闘ばかりだが、戦闘システムの奥行きのなさと単調さゆえに、すぐに興味を失ってしまった。正直なところ、この退屈な戦闘をさっさと終わらせて、クオリティの高いストーリーやパズルパートに戻りたいとばかり思っていた。 一応スキルツリーが存在し、ノックバック性能を高める強力なキックや、敵撃破時に一時的な無敵を得るパークなどを購入できる。しかし、これらは戦闘を多少スピーディーにする程度の中小規模な強化に過ぎず、戦闘自体を面白くしてくれるわけではない。失笑してしまったのは、回避不能(パリィ不可)の赤く光る攻撃という変化球を導入しておきながら、スキルツリーを進めると「その赤攻撃をパリィ可能にする」というパークが用意されている点だ。新システムを自ら形骸化させ、戦闘を元の単純作業に送り返してどうするのだろうか。 戦闘の合間には、本シリーズの代名詞でもある光を利用したギミックパズルが清涼剤として用意されている。これらは本作で最も楽しめる要素だが、鏡を動かして光線を扉に当てるようなシンプルな光反射パズルが大半を占める。この手のパズルは過去に何多となくプレイしてきたものであり、本作に革新的なものを求めているわけではないにせよ、ネズミの大群を回避するために知恵を絞った過去作と比べると、やや退歩した印象を受ける。とはいえ、パズルがうまく噛み合った瞬間(全体の半分ほどだが)には、インディ・ジョーンズのように古い遺跡を探索し、手帳のヒントから謎を紐解くワクワク感を味わうことができる。 ありがたいことに、物語の後半に入るとネズミに代わる「新たな恐怖」が登場し、ゲームの面白さは加速する。ネタバレは避けるが、正面突破が一切不可能な敵が再び立ちはだかり、プレイヤーは知恵を絞って逃走を余儀なくされることになる。この試練に対抗する手段もまた「暗闇に光を反射させる」ことなのだが、単に扉を開けるためだけのパズルとは異なり、圧倒的な危機感と敵の裏をかく緊張感があるため、前半の単調な展開とは一線を画す新鮮さと面白さが生まれている。これこそが『A Plague Tale』シリーズの真骨頂であり、新しいタイプの「恐怖」の導入は見事というほかない。その間に挟まれる、お世辞にも面白いとは言えない戦闘パートさえ我慢できればの話だが。
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【PS4】ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク
神話の世界へ、答えと仲間を求めて。 答えを求めてクレイトスとアトレウスと共に北欧神話の壮大な冒険へ。新たな神々や怪物に立ち向かい、美しき九界を巡れ。 クレイトスとアトレウスが、運命へと立ち向かい、新たな道を切り拓く壮大な旅路がいま幕をあける。 激情に駆られたアース神族が九界を崩壊へといざなう中、クレイトスとアトレウスは終焉を阻むため力を尽くす。だがその甲斐も虚しく、フィンブルの冬は容赦なく世界に影を落とす。 生死をかけた戦いの中で、父と子の関係にも変化が生まれる。“ロキ\"の予言を理解しようと知識を渇望するアトレウスに対して、クレイトスは己の過去と向き合い、父親であろうともがき続ける。 自分たちの命か、はたまた九界の平和か——アースガルズの勢力が結集する中、運命に抗う二人は選択を迫られる。
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