過去作との再会と新たな響きプレビューの要点 HD-2Dを採用したタイトルの中で、間違いなく最高峰の美しさ。 「ビジョン」は、過去の『ファイナルファンタジー』シリーズのファン人気キャラクターたちを戦闘に巻き込む、実に楽しいゲームシステムとなっている。 これまでに聴いた限り、サウンドトラックのクオリティは完璧。 試遊を始めて2分ほど経った頃、『ファイナルファンタジー レゾナンス』の作中で、これまで見たこともない単語に出くわした。今の時代、ゲームをプレイしていてそんな経験をすることは滅多にない。その単語とは「Puissance(ピュイサンス)」だ。そこでライターの端くれらしく、真っ先に辞書で調べてみた。アングロ=フランス語を経由した中英語で、15世紀頃から使われ始めた言葉らしく、意味は「力」や「権力」とのことだ。私はノクティスのビジョンが眠る、不思議な結晶の洞窟に迷い込んでいた。すでに私のパーティにはノクティスがいたのだが、祠に入ったことで、彼を仲間にした瞬間を追体験する機会が得られたのだ。そのプロセスはまるでダイジェスト映像のようだった。目の前で『ファイナルファンタジーXV』の名場面が再生され、もし自分がノクティスの立場ならどうするかという質問に答えていく。自分の回答がノクティスの行動と重なるほど、彼との絆が深まっていくという仕組みだ。もちろん、やり直したところで既にノクティスは手に入っていたし、追加の「Puissance(力)」が得られるわけでもなかったので、ゲーム上の意味はなかった。それでも、やってよかったと心から思っている。 進化を遂げたHD-2Dの極致 実際にプレイしてみると、『レゾナンス』にはそうした魅力的な小ネタが随所に散りばめられていた。まずは誰もが気になっているであろう点から触れておこう。『レゾナンス』におけるHD-2Dの表現力は、私が今まで見た中で最も圧倒的だ。ワールドマップを見下ろしただけでも、その美しさに息をのむ。頭上を静かに流れる雲、足元で風に揺れる草並み。そして何より素晴らしいのは、その中を動くドット絵のキャラクターたちの馴染み具合だ。HD-2Dは非常に美しい反面、キャラクターが背景から浮いて見えてしまうことがある。しかし本作ではそれがない。キャラのグラフィックはくっきりと立ち伸びつつも、世界に完全に見事に溶け込んでいるのだ。 ノクティスとの交流を終えた私は、今回の試遊の本来の目的地である「風の神殿」へと向かうことにした。戦闘システムの感触を確かめるべくワールドマップを少し散策した後、手応えを得たのでチョコボに跨がって風の神殿へと走らせた。こうしたプレビュー記事ではグラフィックばかりが注目されがちだが、『レゾナンス』の音楽も決して見逃してはならない。実に素晴らしい出来映えだ。チョコボに揺られている間(『ビッグブリッヂの死闘』ならぬ『チョコボのテーマ』にはジャズアレンジ風の「Swing de Chocobo」を思わせるフレーズも混ざっていた)に流れるBGMは、実家のような安心感を与えてくれた。そして戦闘曲はどうかって? 思わずノリノリで首を振ってしまうほどの文句なしの神曲だ。近い将来、「Distant Worlds」のコンサート演目に加わっていたとしても全く驚かない。 「ビジョン」がつなぐ絆 風の神殿に足を踏み入れると、試遊は本番を迎えた。ダンジョン外にいた狼やモンスターどもは私のパーティの敵ではなかったが、内部では気を引き締める必要があった。『レゾナンス』の戦闘システムは非常に興味深い。フィールドにはレイン、ラスウェル、フィーナ、リドの4人のキャラクターが立つ。レインは炎の剣を振るう王道型の主人公で、私は一目で彼が気に入った。ラスウェルはスカしたクール系の剣士。フィーナは弓使いでありつつパーティの回復役も担う。そしてリドは——巨大なハンマーと岩石攻撃を使うものの——名ばかりではなく次世代の「シド」を目指している存在で、役割としてはシーフに近い。賑やかで楽しい一行であり、戦闘後に互いを褒め合ったり(ラスウェルはいかにも鬱陶しそうにしていたが)するやり取りも実に好感が持てる。 このあたりは正真正銘、伝統的な『ファイナルファンタジー』そのものだ。だが、『レゾナンス』を特別なものにしているのが、先ほど触れた「ビジョン」という存在である。ビジョンは単なる過去作へのファンサービスにとどまらない。キャラクターに装備させることで、戦闘中にその力を借りることができるパートナーなのだ。装備できるのは1人につき1体までだが、今回の私のパーティにはまさにレジェンド級のメンツが揃っていた。レインには光の戦士。みんな大好きなイケメン美男子クラウド・ストライフは、当然のようにラスウェルとペアを組む。リドの傍らには『FFIX』のジタンが控え、FF界のファーストレディであるティナはフィーナと昔話に花を咲かせていた。 ビジョンは単なるファンサービスではない。戦闘でその力を呼び出すために装備するパートナーなのだ。 メインメンバーと同様に、各ビジョンも固有のアタックや魔法、特殊能力を持っている。クラウドが「超凶斬(Braver)」を放ち、ティナが魔法を唱える姿が見られるのも納得だ。戦闘自体は『ファイナルファンタジーX』を彷彿とさせる。つまりアクティブタイムバトル(ATB)ではなく完全なターン制であり、リドの能力で他のキャラにターンを譲ったり、敵より先に行動できる魔法をかけたりといった戦略が噛み合った時の爽快感は抜群だ。 歯ごたえを求めるプレイヤーへ 『レゾナンス』が取り入れているもう一つの面白い要素が「ブレイクゲージ(Stagger gauge)」だ。どんな攻撃でもゲージは削れるが、相手の属性弱点を突くことで一気にゼロまで叩き落とせる。風の神殿の敵は案の定、ほとんどが風属性だったため、氷属性の魔法や冷気を纏った攻撃が非常によく通った。すべての敵をブレイク状態に追い込むと、極めて強力な「レゾナンス攻撃」が発動可能になる。これはビジョンを呼び出し、「さっさと消え失せろ」と言わんばかりの超強力な一撃を叩き込むシステムだ。レゾナンス攻撃時には、普段の愛らしいHD-2Dから一転して、豪勢にアニメーションする3Dカットシーンへと切り替わり、これが文句なしに格好いい。バトルは全体的にテンポが良くスピーディで、スタイリッシュな技を決めたり、レゾナンス発動の計画を立てたりするのが実に爽快だ。
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ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ
1997年に誕生したタクティカルRPGの金字塔『ファイナルファンタジータクティクス』。 戦術性の高いバトルと重厚なストーリーを備えた本作が、新たな時代のプレイヤーたちに向けて、鮮やかに蘇る。
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