『SILENT HILL: Townfall』はシリーズの原点回帰でありながら、新境地を切り拓くことに成功している!IGN USレビュー

お馴染みの霧と、新たな仕掛けIGN JAPANでは、『SILENT HILL: Townfall』についてスコアつきの独自のレビュー記事を掲載中だが、さらにIGN USによる本作のレビュー記事(原文)もお届けする。レビュースコアはIGN JAPANと同じく8点。 『SILENT HILL: Townfall』をプレイしているあいだ、主人公サイモンはあまりにも長い時間、緊張しながら慎重に腰を落として歩き回っていた。そのため物語を終えるころには、彼のすり減っていく精神状態と同じくらい、膝へのダメージまで心配になっていた。 昨年の『SILENT HILL f』がアクションを前面に押し出したタイトルだったのに対し、今作は、まったく逆の方向へ舵を切っている。じわじわと緊張感を持続させるスローペースなステルスを採用し、プレイヤーは動きを感知するガジェット「CRTV」を手に、1990年代半ばのスコットランドにある荒廃した海辺の村を徘徊し、音に敏感な怪物たちの目をかいくぐることになる。 そこから展開するのは、一人称視点というシリーズにとって新鮮なアングルから、不穏さを増していく世界を探索する、引き込まれるような調査劇だ。『SILENT HILL: Townfall』には解き応え抜群のパズルがふんだんに盛り込まれており、映画『トレインスポッティング』で赤ん坊が天井を這って以来となる、1990年代半ばのスコットランド発の強烈に不穏な光景の数々が散りばめられている。 『SILENT HILL: Townfall』の物語は、二重の意味で「コールドオープン」から始まる。アメリカ人のサイモン・オーデルは、片方の手首に病院のIDバンドをつけ、もう片方の腕にはまだ点滴の針が刺さったまま、架空の町セントアメリアの冷たい海岸へと流れ着く。どうやら彼は、過去に犯した何らかの罪に対する贖罪を求めているらしい。人気のないこのスコットランドの町で、何かがひどくおかしくなっていることはすぐにわかる。市場の露店は放置され、ほぼすべての家の前には「売家」の看板が立ち、通りには「C.E.G」と呼ばれる正体不明の組織に抗議するプラカードが散乱している。 それから、最初に出会う地元住民といえば、町の広場にいる謎の男だ。空から伸びてきた挿管チューブを通して、気味の悪い黒い液体を肺へ送り込まれている。 そこから事態はさらに不穏さを増していく。「Townfall」は、その中心にある謎の強烈な引力によって、ますます目を背けたくなるような光景の数々へと私を引きずり込んでいった。やがて、町を襲った悲劇、その責任を負う主要人物たち、そして哀れなサイモンがそのすべてにどう関わっているのかが、少しずつ明らかになっていく。 トラウマや罪悪感といった、「SILENT HILL」シリーズではおなじみとなったテーマを扱う物語ではある。しかし同時に、企業の強欲や環境管理の失敗といった、これまでシリーズではほとんど掘り下げられてこなかった悪の側面にも踏み込んでいる。それによって、シリーズおなじみのパターンに新鮮なひねりを加えることに成功している。 サイモンは当初こそかなり淡々とした人物に映るものの、「Townfall」の物語が彼の絶望の奥底まで掘り下げていくにつれて、その抑制の効いた実直さを私は次第に気に入るようになった。特に、過去の「SILENT HILL」作品に登場した一部の過剰にドラマチックな主人公たちと比べると、その魅力が際立つ。物語のいくつかの節目では、別のプレイアブルキャラクターへと視点が切り替わり、実際に何が起きているのかがさらに詳しく描かれる。彼らが誰なのかについてはネタバレを避けるため伏せておくが、セントアメリアの秘密を解き明かすうえで重要な役割を担っている、とだけ言っておこう。 もちろん、物語のテーマの多くは悪夢めいた視覚的メタファーによって表現される。セントアメリアは不吉な異世界へと姿を変え、工業用パイプの束が通りを締め上げ、巨大な怪物から伸びる触手が屋根の上を這っていく。確かに、激しく朽ち果てた集合住宅や、不気味な病棟の探索など、過去の「SILENT HILL」を思わせるロケーションもある。しかし、約13時間にわたる「Townfall」の悲劇的な物語には、鮮烈な光景も数多く用意されている。真紅の靄に覆われた路地から、空から落ちてきたばかりの無残に膨れ上がった死体が並ぶ郊外の通りまで、その景色は実に多彩だ。 開発元のScreen Burn Gamesが、シリーズで主流だった三人称視点からあえて離れ、一人称視点を採用したことも、「Townfall」全体の恐怖感を高めるうえで大きな効果を発揮している。近年の「バイオハザード」シリーズが証明しているように、曲がり角から身を乗り出した瞬間、純粋な悪意が具現化したような怪物の大口と真正面から鉢合わせするほうが、主人公の肩越しという比較的安全な距離からそれを眺めるより、はるかに恐ろしい。 さらに「Townfall」では、デフォルトで上下に黒帯の入ったワイドスクリーン表示を採用することで、一人称視点をより効果的に演出している。そのメリットはふたつある。映画的な雰囲気を加えているだけでなく、横長に狭められたアナモフィックな視野によって、窮屈な空間を移動するときの閉塞感と居心地の悪さがさらに強調されるのだ。 サイレントなスリル …

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