シリーズの真髄へと立ち返る前日譚。編集者注:本レビューは現在、『Gears of War: E-Day』のストーリーキャンペーンのみを対象としている。これは発売前にレビュー用に提供されたのが同モードのみであったためだ。対戦モード(バーサス)や「ホード・シージ」モードを実際にプレイした後、最終スコアとマルチプレイのインプレッションを追加して更新する予定だ。 普段ゲームを軽く嗜む程度の人々から見れば、『Gears of War』はチェーンソー付きの銃を構えたマッチョ男たちが宇宙人と戦う、ヘヴィメタルな三人称視点カバーシューターに過ぎないかもしれない。しかし、シリーズのファンなら誰しも熟知している通り、20年にわたる成功の本当の秘密は、グラフィックの凄さでも、洗練されたカバーアクションでも、過激で血なまぐさい暴力描写でもない(もちろん、それらも本作を構成する重要な要素であることは間違いないが)。真の魅力は「人間ドラマ」にあるのだ。マーカスとドムの絆。『Gears 5』での選択に応じたJDまたはデルの犠牲。そして、妻マリアに対するドムの健気で深い愛。それゆえ、惑星セラの地下からローカストが出現した「地底出現の日(エマージェンス・デイ)」を描く14年前の前日譚『Gears of War: E-Day』に臨むにあたり、筆者が抱いた最大の疑問は、装甲に身を包んだ主人公たちが結末で確実に生き残ると分かっている中で、どうやってその「人間ドラマ」を維持するのかということだった。そして胸を張って言えるのは、『E-Day』は見事なエモーショナルな重みをもたらしており、マーカスとドムの物語を深める背景描写も非常に満足のいく仕上がりになっているということだ。あえて付け加えるなら、アクションも文句なしに最高峰だ。 『E-Day』は、統一連合(COG)のヒーローであるマーカス・フェニックスとドニミク・サンティアゴが、79年間に及ぶペンデュラム戦争の終結を称える記念式典のツアーを終える場面から始まる。これまで人生のすべてだった戦いの終わりに対し、二人がいかに向き合っているかが垣間見える。マーカスは再入隊を見据え、ドムにも同行を望んでいるが、一方でドムは妻のマリアと、自分のいないところで育っていく二人の幼い子供たちが待つ家へ帰ることを望んでいる。もちろん、事態は瞬く間に地獄と化す――いや正確には、地獄のほうが彼らの足元から這い上がってくるのだ。『Gears of War: E-Day』は、プレイヤー側は何が起きているか正確に把握しているにもかかわらず、登場人物たちが味わう困惑と恐怖の双方を実に見事に表現している。 ひょんなことから、マーカスとドムは元ギアのマグズ・カーター、そして新人ギアのルーカス・レイエスと非公式にパーティを組むことになる。ローカストによる震動が始まった際、たまたま同じバーに居合わせた4人は、COGが防衛戦力を再編し始めたことで正式に「ブラボー小隊」へと編入される。本作『E-Day』の素晴らしい点はここにある。主要人物にすでに強い愛着がある前日譚においては、カーターやレイエスのようなキャラクターは知られたヒーローたちの物語を引き立てるためだけの使い捨ての脇役に追いやられがちだ。しかし『E-Day』は、あまり知られていないブラボー小隊の仲間たちにもしっかりと時間を割き、彼らをこの世界観に馴染ませ、プレイヤーが感情移入できるように価値あるエピソードをじっくりと描いている。 「E-Day」の展開する悪夢は、キャンペーンが進むにつれて立ち塞がるローカストのモンスターの種別だけでなく、それらを地中に送り返すために必要な武器の種類にも反映されている。侵攻の初期段階では、ブラボー小隊が一体何に直面しているのかも分からず混乱する中、簡単に倒せるレッチや、ハンマーバーストを構えた一般的なドローンが前線に現れる。これらを倒すのは、ナッシャー・ショットガンやランサーといった『Gears of War』おなじみの兵器だ。ランサーは着剣タイプの初期型と、チェーンソーを搭載した試作型(プロトタイプ)の両方が登場する。そう、シリーズで最も有名なあの銃はかなり早い段階で手にすることができ、その誕生にまつわるちょっとした面白いエピソードも目撃できる。 『E-Day』は知名度の低い小隊員にもスポットを当て、感情移入させてくれる。 しかし、ローカストの侵攻が進む最初の数時間を過ぎると、ブラボー小隊は襲い来る凶悪な恐怖の前に幾度となく混乱し、戦慄することになる。出現する敵のバリエーションは当然、過去のシリーズ作品で見たことのある敵と初見の敵が混ざり合っており、全5章で構成されるストーリーを進めるにつれて、バトルはますます緊迫感を増していく。数ガロンもの酸性液を吐き出してくる巨大なカエルのような跳躍モンスターや、多様な種別が存在する巨漢の「ヘビー」。中でも最も脅威なのは、中距離から「ゴアフック」――チェーンの付いたフックで一撃でダウンに追い込んでくる武器――を撃ち込んでくるタイプだ。 その点に関連して、本作に対する数少ない不満点の一つが、キャンペーン中に直面する「ダウン状態(瀕死状態)」に関する挙動だ。ダウンした際、味方がすぐ隣に立っているにもかかわらず救助してくれないことが時折発生した。もっとも、常に起こるわけではないのだが、15〜18時間に及ぶ初回プレイの中で、Xボタンを連打して必死に命をつないでいるにもかかわらず、仲間が隣で立ち尽くしたまま助けてくれなかったり、見捨てて走り去ったり、近づいてすら来なかったりして、ローカストのヘビーに踏み潰されて死ぬ場面が何度かあった。この問題を即座に解決する方法は、4人オンライン協力プレイで遊ぶことだが(Xbox1台での画面分割は2人まで)、近いうちにパッチでこの不規則なAIの挙動が改善されることを切に願っている。 豊富な武器ラインナップ ローカストの敵と同様、『E-Day』に登場する武器も新旧が混ざり合っており、これが実に素晴らしい。あらゆる武器に特定の戦闘戦術に合わせた固有の役割が存在する。ナッシャー・ショットガンでローカストのヘビーを粉々に打ち砕いたり、ランサー・プロトタイプのチェーンソーでドローンを真っ二つに切断したり、スコープ付きロングショットの一撃でローカストのスナイパーの頭部を吹き飛ばしたりする爽快感は今なお健在だ。しかし、そうした名作定番兵器のほかにも魅力的な選択肢が数多く用意されている。影の薄い『Gears of War: Judgment』で初めて登場した「ブリーチショット」は、ロングショットほど取り回しが重くなく、優れた射程と阻止力を備えているため、キャンペーンが進むにつれて筆者の愛用武器の一つとなった。 他にも取り上げたい武器は山ほどある。溶けたイミュルシオンのバーストを放つショットガン風の「インシネレーター」、Gears世界における汎用機関銃(SAW)に相当する「リッパー」、そして溜め時間は長いものの威力を秘めた爆発矢を放つおなじみの「トルクボウ」などだ。多彩な武器群と、その豊富なラインナップがキャンペーン後半のバトルでもたらす選択肢の広さを大いに気に入っている。 さらに、これらの武器は適切な状況で使って楽しいだけではない。新システムである「武器モッド&タクティカルギア」を通じて、すべてカスタマイズおよびアップデートが可能となっている。マップ上の目立たない場所に隠された黄色の「ハードケース」が数十個配置されており、それぞれに命中率向上、スコープ、マガジン拡張といったモッドが収められている。また、『E-Day』の舞台である大産業都市カロナの各所で発生するサブオプショナル目標を達成することでも同様の報酬が得られる。各武器には進行に応じて解放される4つのモッドスロットがあり、自身のプレイスタイルに合った組み合わせを求めて絶えず微調整を繰り返すことになった。そのため、可能な限りすべてのハードケースを探し出し、サブ目標をコンプリートしようという強いモチベーションが維持できた。 これに加えて、アーマーを強化する「タクティカルギア」が存在し、使用後にクールダウンが必要な部隊支援系のアビリティを選択・セットできる。こちらも進行に合わせて解放されていくが、自身と範囲内の味方を一定時間回復できる「スティム」を手に入れてからは、他の選択肢に目移りすることはなくなった。こうしたカスタマイズ要素の数々は、『Gears of War』の古典的な戦闘を極端に変えることなく、歓迎すべき形で進化させており、各所に潤沢に配置された補給物資(サプライ・キャッシュ)によって、望めば頻繁に武器やモッドを入れ替えて遊ぶことができる。 そして、その武器構成を頻繁に見直せる機能は、『E-Day』のミニボス戦や本格的なボスバトルにおいて大きな助けとなるはずだ。そのほぼすべてが良い意味で記憶に残る出来栄えとなっている。新旧交えた「顔ぶれ」との戦いは、筆者のプレイ中も常にギリギリの死闘であり、遭遇時も勝利した瞬間も非常に満足度の高いものだった。 ボス戦のほぼすべてが良い意味で記憶に残る出来栄えだ。 『E-Day』には美しいロケーションが凝縮されている。破壊されたカロナのダウンタウン、その地下に伸びるローカストが掘り進めた漆黒の洞窟、禍々しさすら感じさせるイミュルシオン精製所、そして都市の外に広がる穏やかな山頂。キャンペーンのすべてがカロナで展開するわけではないが、プレイ時間の多くをここで過ごすことになる。そして、広大かつ密度の高い戦闘エリアは、『Gears 5』のやや空疎だったオープンワールド領域からの見事な進化を遂げている。街のあらゆる角を曲がった先に興味深い要素が用意されているため、探索の自由度がより自然で意味のあるものとして実感できるのだ。 前述の有用な武器モッドが得られるサブ目標に加え、79年続いた内戦から復興の途上にあった世界が、わずか数日でローカストの侵攻により崩壊していく様を克明に物語るフレーバーテキスト(任意閲覧)付きの隠しアイテムも存在する。この素晴らしいグラフィックの唯一の欠点は、Xbox Series …
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