『プラグマタ』プレビューでわかった忙しさの快楽 簡単なはずなのにミスが起き、でも「だからこそもっとうまくやれそう」と思えるバランスが秀逸

一言で言えば「忙し楽しい」発表から5年以上の月日が経ったカプコンの完全新作『プラグマタ』。2025年末には体験版が配信になり、いよいよその全貌が明らかになりつつある。体験版に触れてあまり体験したことのないおもしろさに魅力を感じる一方、私には次のような疑問を抱いた。 本作は後退しながら敵を迎撃する「引き撃ち」のゲームになってしまうのではないか 「銃撃前にハッキングをこなす」というシステム上、敵キャラの動きは遅めで派手なことをさせられず、戦闘後の充実感を担保しづらいのではないか しかし、新たに本作の奥深さを体験する機会を得て、私のこうした疑問は吹き飛んだ。『プラグマタ』のどんなところが私の疑問を解消したのか、試遊内容をもとに紹介する。 なお、試遊はPS5版を約3時間プレイしている。プレイ範囲は体験版のあとにあたるパートだそうで、ニューヨークのタイムズスクエアを再現した街並みが印象的なエリアだった。 判断の波が押し寄せる心地良さ まず『プラグマタ』の基本システムについて簡単におさらいしよう。本作はTPSがベースとなっているが、ただ銃撃するだけでは敵にダメージを与えづらく、倒すのに時間がかかる。代わりに敵をハッキングすることで装甲を一時的に剥がすことができ、効率よくダメージを与えられるようになる。つまり「ハッキング → 銃撃」という2段階で攻撃していくのが基本だ。 ハッキングは、パネル上のカーソルを4ボタン(PS5なら△○×□)操作で移動させてゴールに導くというもの。「パズル」と形容される場合が多いが、日頃からゲームをプレイしているような人ならば、あえてパズルと表現するほどの難しさはない(少なくとも「これまでプレイできた範囲では」だが)。プレイ感覚としては銃撃前に行うコマンド入力であり、「呪文」や「儀式」に近いように思う。 だからといってハッキングがとても簡単というわけではなく、時間が限られるなかで効率的にカーソル移動をさせなければならないのが本作のおもしろみとなっている。この「時間が限られる」というのが非常に重要で、「ハッキングして銃撃する」という2段階構造を基礎にして、以下のような悩みが次々と押し寄せてくる。 どの敵からハッキングするか ハッキングするとしてどの場所でハッキングするか むしろ今は銃撃で倒し切りを狙うべきか それとも別の敵もハッキングすべきか 体力ミリの敵をハッキングせずに銃撃で始末できるか いやいや回避に集中するべきか これまでも言われてきたことだが、『プラグマタ』はマルチタスクのゲームなのだ。私が体験版をプレイして感じたように、敵の動きはたしかに遅い。しかし、プレイしている最中は、考えるべきことが怒濤のように押し寄せてきて、それをうまく捌いたときにたしかな充実感がある。 ハッキングのパネルもさまざまな大きさがあり、小さいものだとこれくらいのサイズのものもある。 そして判断の際に、ハッキングと銃撃がちょうどよい悩ましさで並んでいる点も本作の魅力的なところだ。インタビューに応じた趙ディレクターは、このふたつを別々のものではなく、ふたつが一体化したゲームとして認識できることを重視したと語った。現在の形は、プレイヤーがやらされているように感じないようなバランスを目指して時間をかけた結果だそうだが、ハッキングを自発的にやれる形は見事に具現化しているように思う。 こちらの計画をずらしてくるハッキング妨害 試遊で「いいな」と感じたのは、ハッキングを妨害するシステムが敵側に用意されている点だ。ハッキングを始めるとマス目状のパネルが表示されるのだが、一部の敵はパネル上に赤い妨害シールドを展開する。妨害シールドの設置されたパネルにはハッキングカーソルが侵入できず、シールド自体を壊す必要が生まれる。 ただし、シールドの破壊はハッキングではなく銃撃で行う。シールドに一定のダメージを与えて破壊すればまたいつものようにハッキングができるようになるので、「ハッキング → 銃撃」という流れが、妨害シールドの存在によって「銃撃 → …

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