元SIEの吉田修平、PlayStationタイトルのPC移植について考えを語る 開発費の回収に重要だが、PC版の同時発売は「良い戦略ではない」

「もし方針転換するのであれば、投資をどのように維持していくのかは興味深いところです」元SIE幹部の吉田修平が、PlayStationタイトルのPC展開をめぐる動きについて、自身の見解を述べた。 かつてSIEのワールドワイド・スタジオを率いていた吉田は、今月開催されたALT: GAMESにおけるインタビューで、ゲームの開発費がかつてないほど高騰している状況や、AAAタイトルのPC向け戦略、投資回収のあり方などについて語った。 「PS4時代にも、私たちは大規模な予算を投じたAAAタイトルを制作していました」と吉田は語っている(RespawnFirstが報道)。「不思議なことに、予算が大きくなるほど安全だと感じていた部分もあったんです。より大規模で、より見栄えの良いゲームを作るというのは、ユーザーが求めていることでもありましたから。ビジネス的にも、かつてはそれがうまく機能していましたよね。しかしここ5年ほどで、パブリッシャーや開発者はそのモデルが持続可能ではないかもしれないと気づいたはずです」 「発売から数年後にPC版をリリースすることは、こうした大規模タイトルの投資回収に役立ち、その資金を新作へ再投資する助けにもなっていたはずです」と吉田は続ける。「ビジネスの観点から見れば、私としてもそれは理にかなっていると考えていました」 「もし、AAAの新作を発売初日からほかのプラットフォームでも展開するのであれば、PlayStationのようなプラットフォームホルダーにとっては良い戦略ではないと思います。現世代で彼らが戦略を変えるという兆候は見てとれませんが、もし方針転換するのであれば、今後ファーストパーティの大規模タイトルへの投資をどのように維持していくのかは興味深いところです」と吉田は語った。 今回のコメントの背景には、先月、ソニーがシングルプレイ作品のPC展開を取りやめ、『Ghost of Yōtei』や『SAROS』などのタイトルはPS5独占のままになると報じられたことがある。ソニーは近年、PlayStationタイトルのPC展開を拡大してきたが、すべての作品をコンソールと同時にPCでも発売するマイクロソフトほどは踏み込まず、一定期間の独占を経てからPCに展開する段階的な戦略を採ってきた。だが、シングルプレイ作品は今後コンソール独占にとどまる方針だとの報道があり、マルチプラットフォーム戦略を強化するマイクロソフトとは対照的に、コンソール独占へ回帰する大きな戦略転換となる可能性がある。 なお、AI需要の高まりによる半導体不足の影響で、PS6の発売は2028年、あるいは2029年まで遅れる可能性があるとの報道も出ている。

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