『コーヒートーク トーキョー』で東京はどのように描かれる?開発者インタビュー

大都会に、さまざまな人生がゆるやかに交差お客さんのコーヒーを淹れて、彼らとトークする「コーヒートーク」シリーズ。バーテンダーとなる『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』と共通点も多いこのフォーマットは、特定のロケーションやそこで暮らす人々の日常を描くことに長けている。そういう意味で、シリーズ本編と違ったロケーションを舞台にしたスピンオフ作品を展開するのは実に興味深い。しかもその舞台が東京となると、日本のアドベンチャーゲームファンは注目しないわけにはいかないだろう。 発売まで1カ月を切った『コーヒートーク トーキョー』だが、リードライターのひとりである小川公貴氏に、東京がどのように描かれているのかについて詳しくインタビューした。 ――「コーヒートーク」の新作で東京を舞台に選んだ理由についてお聞かせください。 東京の夜には、ほかでは味わえない独特の魅力があります。静かで安全な住宅街のすぐ横に賑やかな繁華街が広がり、塾帰りの子供や買い物に向かう親、路上で演奏するミュージシャン、ほろ酔いのサラリーマンまで、さまざまな人々の人生がゆるやかに交差しています。年齢も背景も異なる人々が自然に混ざり合い、街のなかを行き交うこうした光景は、本シリーズに通底するテーマとも深く響き合います。 シリーズ初のスピンオフとして新たな可能性へ踏み出すうえでも、東京は非常に魅力的な舞台でした。日本独自の文化や伝承を物語に取り込める点も大きな強みとなり、妖怪などの人ならざる存在を通じて、本シリーズの中核にある社会的なテーマや普遍的な人間関係を描くことができます。 さらに本作の舞台となるカフェは、東京に今も残る「ジャズ喫茶」の文化から着想を得ています。もともと音楽面で評価の高いシリーズでもあり、木目調の内装やレコード、大型スピーカーが生み出す落ち着いた空間は、「夜にしか開かないカフェ」というコンセプトとも自然に調和しています。 ――『コーヒートーク トーキョー』で描いている東京はどのような場所でしょうか。 本作で描かれる東京は、現実世界の東京と同じく高層ビルが立ち並び、多くの人で溢れる大都会です。ネオンがきらめく眠らない夜の街は、一見すると華やかで賑やかに感じられますが、その裏側では、やはり現実の東京と同じように、多くの人がそれぞれの悩みや孤独を抱えながら日々を過ごしています。人との距離が近いようで遠い、そんな都会特有の空気に包まれたこの街で、妖怪の末裔たちが“当たり前のように”人間とともに暮らしています。 ――このシリーズは人間だけでなく、妖怪も登場するという特徴がありますが、日本の既存の妖怪をモチーフにした存在もいるということでしょうか。

つづき

関連性のありそうな記事