FFシリーズ初のHD-2D作品Nintendo Direct 2026.6.9で発表されて以来、『ファイナルファンタジー レゾナンス』(以下、「レゾナンス」)は大きな話題を呼んできた。本作はHD-2Dを採用した初の「ファイナルファンタジー」であり、戦闘システムをターン制へと戻す一方で、現在はサービスを終了しているモバイルゲーム『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』(以下、FFBE)の物語を翻案した作品でもある(註:本作はFFBEの1stシーズンがベースとなっており、セリフやプロット、システムなども再構築されている)。筆者は、独占先行プレイによる約3時間の試遊を大いに楽しんだが 、多くの人々が子供の頃に味わった「あのクラシックなFF体験」を本作がどのように再現しているのか、今から楽しみでならない。そして、筆者と同じ「子供たち」の中には、本作のプロデューサーを務める中島啓輔氏と、ディレクターの古屋海斗氏も含まれていたのだ。 試遊後、中島氏と古屋氏を直撃し、『ファイナルファンタジー レゾナンス』のすべてについて話を訊く機会を得た。FFBEの最初の物語をいかに再構成したのかという点に始まり、新たな戦闘システムのインスピレーションとして『ファイナルファンタジーV』や『ファイナルファンタジーVI』をどのように意識したのかまで、じっくりと語ってもらった。また、開発のおおまかな経緯や、近年なぜターン制RPGが復権の兆しを見せているのかについての彼らの考えも共有してくれた。まだチェックしていない方は、2026年10月22日の発売に先駆けてゲームの詳細をまとめた、筆者による『ファイナルファンタジー レゾナンス』プレビュー記事をぜひ一読してほしい。それでは、開発陣とのインタビューを以下にお届けする。 編集部注:本インタビューは、わかりやすさを重視して編集の手が入っている。 ――まずは開発のおおまかな経緯と、「レゾナンス」の発想がどのように生まれたのかについてお聞きします。アイデアはいつ頃から始まり、開発期間はどれくらいになるのでしょうか。また、そもそも何がきっかけでこの企画が立ち上がったのですか。 中島啓輔氏(以下、中島):構想から数えれば6、7年かかっています。「ファイナルファンタジー」は今では3Dの作品が主流になっていると思います。それ自体は素晴らしいことだと思っていますが、自分がいちばん最初に触ったゲームが『ファイナルファンタジーV』だったりするんです。ターンベースバトルもそうですけど、反射神経は必要なくてじっくり腰を据えて遊える体験だとか、本作の特徴でもある飛空艇で世界を自由に探索する遊びだとか、「クラシックな『ファイナルファンタジー』がもっていた遊びやおもしろさをもう一度遊びたいな」という気持ちが、本作を作り始めるにあたってのとっかかりになっています。 古屋海斗氏(以下、古屋):私個人としては、スーパーファミコンで発売されたFF4、FF5、FF6をよく遊んでいて、そういったタイトルが原体験となっています。世界を救う壮大なストーリー、ジョブシステムなどで自分らしく遊べるゲームシステム、パーティをどう編成するかというおもしろさにもつながるキャラクターの個性といったようなところを魅力だと考えていて、本作においても「プレイヤーが自分らしくプレイできる」というところは踏襲しています。 もちろん飛空艇などの「ファイナルファンタジー」ならではの遊びもふんだんに盛り込んでいます。私自身がFF4や5、6がすごく好きで、実は年末年始にはFF6を最初から最後までクリアするようなFFファンでもあります。本作は、そうした「ファイナルファンタジー」に対するリスペクトを詰め込んだような作品になっているかなと思います。 ――念のための確認ですが、6〜7年前に始まったのはあくまで「アイデアや構想」のことであり、実際の開発がスタートしたわけではないですよね。 中島:そうですね。「FFBEをコンソールで遊びたい」というお声をたくさんいただいていて、開発部内で「企画したい」って話が出てきたのは6~7年前くらいだと思います。実際の開発期間はもっと短いのですが、私や少人数での構想が始まったのがそれくらい前だったということです。 ――FFBEをプレイしたことがない人が気について聞きたいと思います。クラシックなFFを求めているファンにとって、この物語のどのような部分が心に響くと考えていますか。 中島:まずFFBEのプレイヤーさんから「コンソールで遊びたい」っていうお声もありましたし、自分としてもコンソールに登場しても、FFのファンの方々に楽しんでいただける要素がたくさんあるので自分としてもコンソール化はすべきだろうと考えていました。 刺さる部分としては、やはりお話の中心に「クリスタル」を据えていることがあると思います。FFシリーズはどの作品でもクリスタルが出てきますが、本作ではお話のど真ん中にクリスタルが存在していて、それが最初から最後までしっかり絡むシナリオとなっていて、独特の魅力につながっていると思います。個人的にはFF5とかが好きで「父と子の物語」も核心のひとつになっていて、本作ではそうしたFFの要素を随所で感じられると思います。 古屋:『ファイナルファンタジー レゾナンス』の物語は、「ファイナルファンタジー」の王道、ど真ん中のものになっていると考えています。これはどういうことかというと、まず本作では「星を救う」ために冒険するということがいちばん大きな目的になっています。私は、国家や誰かを助けるというスケールではなくて、星そのものを救うというところがFFらしさかなと思っています。 もうひとつの軸は、ドラマが重厚であることです。キャラクターの出会いと別れがあって、冒険っていう壮大な物語のなかでいろんなドラマを展開していくところが特徴だと思っています。『ファイナルファンタジー レゾナンス』でもこの2つの軸のかけ合わせを完全に踏襲する形になっていて、基本的には星を救うために冒険していくんですけれども、そのなかでどんどん新たな事件が起き、彼らとのドラマもある。また、敵側とのドラマも重厚に描かれます。 ですからFFとしてはど真ん中で「クラシカルなFF」を期待される方がもっとも期待するようなシナリオになっているかと思います。「FF4~6の20年後に続きが出たらこんな感じなんじゃないかな」というイメージにちょうどマッチしているかな、と。コンソールで展開に合わせてブラッシュアップもして、ドラマの重厚さを出していたりもしています。 また、FFには特徴的なモチーフがいくつかあります。本作でも飛空艇やクリスタルのほかにも幻獣(召喚獣)が出てきたり、帝国との戦争があったりして、オマージュと言ってもいいかもしれませんが、そういったFFの要素がちりばめられているのでFFファンであればニヤリとしていただけるのではないかと思います。
つづきファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ
1997年に誕生したタクティカルRPGの金字塔『ファイナルファンタジータクティクス』。 戦術性の高いバトルと重厚なストーリーを備えた本作が、新たな時代のプレイヤーたちに向けて、鮮やかに蘇る。
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