ディスク生産終了に進むPlayStationが示す、あまりに暗い未来

デジタル所有の不確実性は、もはや無視できない段階に達している先日、PlayStationは突如として、物理メディアが完全に消える未来に備えるようユーザーに呼びかけた。 この知らせは、同社がSTUDIOCANAL配給の映画550本以上をPlayStation Networkから永久に削除し、さらに、それらを購入済みのユーザーのアカウントからも文字どおり削除すると悪びれる様子もなく通知した、わずか数日後に飛び込んできたものだ。 正直なところ、これはマイクロソフトがドン・マトリックにマイクを握らせ、「原子力潜水艦に勤務しているような人にはXbox Oneは向いていないだろう」とも受け取れる発言をして以来、企業による「空気の読めない」失策としてもっとも不可解な部類に入る出来事だ。 補足:「原子力潜水艦」発言 E3 2013開催時の発言。当時、発売前だったXbox Oneには、定期的なオンライン接続を必要とする仕組みが搭載予定となっており、強い批判を浴びていた。常時接続そのものを要求する設計ではなかったものの、当初発表されていた仕組みには、次のような厳しい制限が含まれていたからである(参考:当時のファミ通.comの記事)。 メインで使用するXbox Oneでも、24時間に1回のオンライン接続が必要 期限を超えると、再接続するまでオフライン対応ゲームもプレイ不可能 別のXbox Oneから自分のゲームライブラリを利用する場合は、1時間ごとのオンライン接続が必要 当時、Xbox事業を率いていたマイクロソフトのドン・マトリックは、E3に際してGameTrailersのインタビューに応じた。インタビューのなかでマトリックは、現在ではThe Game Awardsの司会者としておなじみのジェフ・キーリーに対して「幸い、何らかのインターネット接続手段を確保できない方々向けには、Xbox 360という製品があります」と述べた。これは、自社の方針を堅持するとともに、インターネットに接続できない人には旧型機を勧める発言とも受け取れるものだった。 さらにマトリックは、「ブログを読んで、実際にもっとも大きな影響を受けるのは誰なのかと考えていたところ、『自分は原子力潜水艦に乗っている』という人がいたんです」と語り、続けて次のように発言した。「原子力潜水艦に乗るというのが実際どういうことなのか、私にはよくわかりません。ただ、インターネットに接続するのが簡単ではないだろうということは想像できます。でもまあ、その気持ちは理解できます。私が潜水艦に乗っていたら、やはり残念に思うでしょう」 E3から約1週間後、マイクロソフトは当初の方針を撤回。24時間ごとのオンライン接続要件を廃止し、Xbox 360にかなり近い仕様へとあらためられた。 つまりPlayStationは、購入済みの映画がアカウントから削除されるというデジタルコンテンツをめぐる厚かましいほど反消費者的な裏切り行為に続いて、2028年以降に提供されるPlayStationのコンテンツのすべてが等しくデジタル専売になることを明言したのだ。 ここまでひどく不快な話でなければ、このタイミングの悪さはいっそ笑い話で済んだかもしれない。 しかし、これで前例ができてしまった。デジタルで購入したコンテンツは信用できず、それを提供する企業もまた信用できない、ということになる。 私はお気に入りのパッケージ版ゲームのコレクションを大切にしているし、棚に並べておきたいと思える作品の実物を求めて、チャリティーショップや地元の中古ショップCeXを定期的にのぞいている。とはいえ、長年にわたってコンソールやPCのストアを通じて数多くのデジタルゲームを購入し、ダウンロードしてきたのも事実だ。販売終了後も再ダウンロードできる状態が維持されるのであれば、それは今のところ受け入れられる妥協点だと考えてもきた。公平を期して言えば、この仕組みはこれまでかなりうまく機能してきたのも事実だ。たとえば、IGNの30周年を記念したレーシングゲームの回顧企画を制作していた際、私のXbox 360のディスクトレイが故障してしまったのだが、買い替えた本体で20年前に配信終了したDLCを大した手間もなく再ダウンロードができた。

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