感覚だけが取り残されるような体験を意識『Beast of Reincarnation』は、相棒との関係が重要なゲームとは知っていたが、根底には「ロードムービー」がある。主人公の剣士エマは、犬の相棒クゥを連れ、崩壊した未来の日本を旅していく。 敵は、植物に蝕まれたような姿をした生物「腐食体」。ゲームプレイのベースはエマを操作するリアルタイムの3Dアクションだが、相棒のクゥはコマンド選択で指示を与え、戦闘に参加させることができるのが特徴となっている。こうした戦闘システム上の特徴から、どうしても戦闘に目がいってしまっていたのだが、古島康太ディレクターに話を聞くと意外にも戦闘の形式はあとからついてきたものだった。この記事では、プレイの感想を交えつつ、『Beast of Reincarnation』の開発者インタビューをお届けする。 ゲームプレイの詳細については、以下に示す2本の翻訳記事を掲載しているのでそちらも参照してほしい。 『Beast of Reincarnation』プレビュー 相棒の犬と戦略的に共闘する、日本が舞台の完全新作アクションRPG 『Beast of Reincarnation』プレビュー アクションRPGだけでなく、より重厚な物語にも挑む 意外に思えた「ロードムービー」の意図するところ 「ロードムービー」という形容が意外に思った私は、古島氏に本作の着想の根底に何があったかを尋ねた。すると、本作はまず感情的なものが最初にあったのだという。「相棒と旅をすることで、そのぬくもり、頼もしさ、そして寂しさを体験できるという観点が最初にありました。そこからそれなりの時間軸がないと相棒との絆を育めないだろうとも考え、旅をしていくという体験にしようと考えました」。古島氏は、説明するときに「寂しさ」を必ず添える。この理由を尋ねると「ぬくもりや頼もしさというものは、実はいちばん最初に出てきたわけではなくて、寂しさのほうがコンセプトとしては最初に出てきたんです。それで寂しさを体験するためには、その前のぬくもりなどが必要だなというところに至りました。物語もそうなんですけど、ゲーム全体でその感覚を味わっていただきたいと考えました」と古島氏。つまり『Beast of Reincarnation』は、大きな柱として寂しさがまずあり、そこに至るためにさまざまな肉付けがされていった、ということになる。 プレイを始めると、エマは人類に敵対する「腐食体」を討伐する剣士である一方、その穢れを身に宿せる唯一の存在らしいことがわかる。中世の処刑人の一部がそうだったように、エマは人里離れた場所にひっそりと暮らしており、ある種、排斥された存在であることが会話からもうかがえる。あるとき、そんなエマが討伐の対象として出会うのが、のちに相棒になるクゥだ。クゥとエマとの関係が重要な意味をもっているであろうことは、最初のチャプターで十分に伝わってくる。 エマにしか見えない、ヴァイオレットという名の少女。亡霊のような存在だが、エマは感情に乏しいため、人間味が薄く、ヴァイオレットがそれをたしなめるようなシーンもある。 戦闘は、エマを操作して斬撃なりパリィなりを使って敵を倒していくオーソドックスなものだ。HPとは独立したゲージを振り切らせることでトドメを刺すという馴染みのシステムも備える。一方のクゥは、「開花技」という植物を呼び出すような強力な技をコストを消費して使える。開花技は、ボタンを押すと一時的に進行がスローになってコマンド一覧から選択、発動する方式。開花技でチャンスを作り出し、難局を乗り越えていくようなイメージだ。
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