『Aquarium Anomaly』は、頭上も左右もサメが泳ぐ水族館のトンネルを歩き、「いつもと違うところ」を見つけ出す一人称視点の観察ゲームだ。『8番出口』に着想を得た、いわゆる“異変探し”系の短編作品である。
異常があれば来た道を引き返し、なければそのまま進む。ルールはそれだけなのに、青く揺れる水槽を前にすると、どうにも自分の目が信用できなくなる。Steamのユーザーレビューでは87.5%が好評を得ている。
異常があれば引き返せ。サメトンネルの「見学ルール」
舞台は、終わりの見えない水族館のサメトンネル。入口には来場者向けの注意書きが掲げられ、「異常を発見したら来た道を戻る」「異常がなければ先へ進む」という見学ルールが示される。
判断を誤ると、容赦なく入口へ逆戻り。正しい選択を重ねて、トンネルの終点にたどり着けば見学は終了だ。
操作は歩いて見るだけ。時間制限もないので、気になる場所の前で立ち止まり、じっくり水槽を眺められる。この「好きなだけ疑っていい」ゆるさが、本作の遊び心地を決めている。
サンゴ、魚の群れ、照明。違和感は細部に潜む
水槽の中は、サンゴや貝、岩、泳ぎ回る魚の群れでぎっしり。頭上にはサメやエイが悠々と横切り、通路の照明が床に水面の揺らぎを映し出す。
この情報量の多さが、そのまま難しさになる。すぐに気づける分かりやすい異常もあれば、本当にあるのか分からないほど控えめなものもある。
見落としに気づいて入口へ戻されたときの「どこだった!?」という悔しさと、見つけたときの小さなガッツポーズ。この往復がクセになる。
驚かせない。静かで穏やかな異変探し
異変探しと聞くと、突然の大きな音や怖い演出を身構えてしまう人も多いはず。本作は、いわゆるジャンプスケアに頼らない作りだ。
代わりにあるのは、青い光に包まれた水族館の静けさ。ときおり場違いなダイバーが通路を歩いていたりと、怖さより「なんだこれ」と笑ってしまうような不思議さが勝つ。
ホラーが苦手でも挑みやすく、肩の力を抜いて間違い探しを楽しめる。ひとりでじっくり遊ぶのはもちろん、配信で視聴者と一緒に異常を探すのにも向いている。動画投稿・ライブ配信は許可不要で、収益化も可能と明言されているのもうれしい。
15〜60分で遊べる短編。実績集めで二度おいしい
所要時間の目安は15〜60分。一度クリアするだけなら、ちょっとした空き時間でも終点にたどり着ける。
ただ、すべての異常を把握しようとすると話は別だ。Steam実績を埋めるには、見つけにくい異常とも向き合うことになり、何度もトンネルを往復する歯ごたえがある。
気になるのは、異常の差が微妙すぎる場面があることだ。似た景色が続くため、確信が持てないまま「たぶんある」と引き返す運任せの判断になりがち。じっくり観察するより正解を早く知りたい人には、もどかしく感じるかもしれない。
それでも、わずか数百円でこの水族館に入れるなら、入場料としては十分に安い。
こんな人にオススメ
- 『8番出口』のような異変探しゲームが好きな人
- 怖い演出は苦手だけど、間違い探しの緊張感は味わいたい人
- 水族館の雰囲気が好きで、魚やサメをのんびり眺めたい人
- 短時間で完結するウォーキングシミュレーターを探している人
- 配信や友人とのワイワイプレイで盛り上がれるネタを探している人
『Aquarium Anomaly』は、見慣れた水族館の景色を「疑う」ことで、ただの見学を緊張感のある観察ゲームに変えてみせた作品だ。ボリュームは小さいが、そのぶん気軽に入館できる。
サメが頭上を通り過ぎる青いトンネルで、自分の「正常」を信じて進むか、引き返すか。ちょっとした休憩時間に、この不思議な水族館を訪れてみてほしい。
ゲーム概要
- タイトル:Aquarium Anomaly
- ジャンル:異変探し、ウォーキングシミュレーター、カジュアル
- 開発元:Chunky Cats Games
- 販売元:Chunky Cats Games
- 発売日:2026年9月7日
- 価格:530円
- 対応環境:PC(Windows/Steam)
- プレイ人数:1人
- 日本語対応:インターフェイス対応(字幕・音声は日本語なし)
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