『インフィニティニキ』や『恋と深空』の開発元、AIの現状に対する考えを語る「人間の創作に代わる“魂”を込めることはできない」

人間味『インフィニティニキ』や『恋と深空』を開発するInfold Gamesは、人間のクリエイターをゲーム開発の中心に据えることを大切にしているようだ。先日サンフランシスコで開催されたGDC Festival of Gamingにて、IGN JAPANが同スタジオのCTOを務めるジャン・ジー氏に話を聞いたところ、AIツールは開発の中で役に立つ部分がある一方で、人間の開発者のようにプロジェクトに「魂」を込めることはできないと語った。 「AIは間違いなく急速に発展していますし、確実にゲーム業界に大きな影響を与えていくでしょう」とジャン氏は言う。「ですが今、人々はそれぞれAIに対して異なる考えを持っていて、非常に興味深い時期にあると思います」 「そうは言っても、コンテンツ制作に魂を込めることができないという事実は克服できないと思っています。ですから、主要なクリエイターの仕事をAIに置き換えることはできません」 Infold GamesのCTOを務めるジャン・ジー氏。 今回のGDCではもうひとつ話題になったものがある。メモリの価格高騰だ。これにより、次世代ハードウェアが多くのゲーマーにとって手の届かないものになる恐れがある。ValveがSteam Machineの発売を延期し、Xboxが高性能と思われる新たなコンソールを発表する中、部品の価格がかつてないほど高値に達しているために、多くの人がこうした新しいデバイスの値段を気にしている。 Infold Gamesは、ゲームをあらゆるプラットフォームに向けて開発しているため、こうした問題は同スタジオの将来性にリスクをもたらすかもしれない。だが、ジャン氏はそれほど心配しておらず、これは一時的なものだとの見解を示した。 「メモリの価格に関しては、高品質のメモリに対する需要が高いのはごく普通のことです。CPUの新しい世代に対する需要と同じで、こちらも確実に高まり続けています。これは特別なことではありません。PCゲームではますます高い性能が求められるようになりますし、AAAゲームやモバイルゲームでもメモリの需要が高まっていくでしょう。これは本当によくあることで、価格の高騰は一時的なものだと考えています」 ジャン氏は続けて、世界的にヒットしている『インフィニティニキ』と『恋と深空』を支える技術について簡単に説明してくれた。2つの作品の共通点は、基本プレイ無料で、定期的に新しいコンテンツを配信する必要があること。そしてファッションを重視していて、豪華でリアルな生地の質感を備えた新しい衣装を継続的に作る必要があることだ。だが、おもしろいことに、2作はそれぞれまったく異なる技術を使って作られている。 「Infold Gamesではグラフィックに力を入れていて、2019年には『シャイニングニキ』で2Dから3Dへと進歩しました」とジャン氏は語る。「衣服を非常にリアルに表現することがひとつの目標です。これには、物理法則に基づいたマテリアルや服のシミュレーションも含まれます。『恋と深空』では、表情やキャラクターの微調整に注力しています。一方で、『インフィニティニキ』はオープンワールドに重きを置いていて、私たちにとっては新たな挑戦となりました」 「どちらも当初は市販のゲームエンジンで開発されました。『恋と深空』はUnity、『インフィニティニキ』はUnreal Engineです。市販のエンジンは基盤の役目を果たしますが、この技術の開発において、私たちは自社のツールを使ってパフォーマンスを向上させたいと思ったのです。さらに、ハードウェア企業と提携してゲームの最適化も行っています」 「このプロセスは今も進められているので、初期の段階からパイプラインが完璧な状態になることはありません。このプロセスの中で、開発に最も時間を取られているのはどの要素なのか、ボトルネックとなっているものは何なのかを見極めていきます。そしてそれを基に、修正や調整を施すことができるのです」 『恋と深空』については、ディレクターへの独占インタビュー記事もチェックしてみよう。

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