『Calame』は、暴君「光の王」に抗う反乱軍を率いるターン制タクティカルRPGだ。ユニットの配置や向きを考える戦闘に、地形へ干渉する「修正」と、部隊の思想を左右する選択が重なる。体験版では、反乱の物語と戦術の手応えを序盤から確かめられる。
同じ敵を倒しても、望む未来は同じではない

舞台は、伝説への信仰が現実の力になるウェスタリア。民の自由を求めるケンメアと、王座の奪還を目指すパンサーズは、光の王に対抗するため手を組む。しかし、共通の敵がいるからといって、戦いの先に望むものまで一致するわけではない。
本作が面白いのは、反乱軍をひとまとまりの正義として描かず、その内側にも対立を抱えさせているところだ。誰を守り、何を優先するか。勝つための判断と、どんな勢力でありたいかという判断がつながっている。
原作はポール・ベオルンの小説。会話を通して世界や人物を掘り下げる構成なので、戦闘の合間にも物語をじっくり読みたい人向けだ。日本語のインターフェースと字幕に対応しており、音声は英語となる。
一歩の配置と、行動後の向きまで考える戦闘

戦闘は、マス目で区切られた立体的なマップを使う。近接役を前に出し、遠距離役や支援役を組み合わせて進む、タクティカルRPGの基本を踏まえた作りだ。
重視したいのは、攻撃を当てる場所だけでなく、その後に誰がどこへ動けるかということ。ユニットの向きやクラス同士の連携も判断に加わるため、目の前の敵へ順番に攻撃するだけでは済まない。
一方で、移動や攻撃、行動終了、向きの指定と、考えた作戦を実行するまでの手順は細かい。配置を詰める楽しさと、一手ごとのテンポには好みが出る。
「修正」で、マップそのものを作戦に組み込む

本作の特徴は、「伝説」の力を使って戦場へ干渉する「修正」だ。地形や配置物を戦術の一部として扱い、ユニットの能力だけでは作れない状況を生み出していく。
公式には、道を開く、橋を崩す、火鉢に火をつける、援軍を遮るといった使い方が紹介されている。敵へ直接ダメージを与える手段だけでなく、通れる場所や近づき方を変える発想が求められる。
攻撃力の高い仲間を育てるだけでなく、戦場のどこに利用できるものがあるかを見る。この視点が加わることで、地図を眺める時間にも意味が出てくる。
序盤を試せる体験版。操作と表示の相性も確認したい

体験版には最初の4チャプターと最大9人のプレイアブルキャラクターを収録。アラインメントと商人を利用できるキャンプ、ワールドマップ、クリア済みチャプターの再プレイにも触れられる。スキルやアビリティは一部に限られる。
本編では、選択が部隊の能力や勢力との関係、物語に影響する設計が示されている。ただし、体験版で試せる序盤の仕組みと、長い物語の先で起きる変化は分けて見ておきたい。
気になるのは操作の手数と情報の読み取りやすさだ。行動を選ぶまでの画面移動や範囲表示、コントローラーでの操作感は、戦術を練る快適さに直結する。物語の導入も会話が多めなので、すぐに戦闘を重ねたい人にはゆっくり感じられるだろう。
体験版は開発途中の内容で、グラフィック、アニメーション、バランス、音声などには変更の可能性がある。操作や進行上の不具合を指摘する収集レビューもあるため、普段の入力機器で無理なく遊べるかを試しておくのがよさそうだ。
こんな人にオススメ

味方の配置と役割分担を考えるタクティカルRPGが好きで、戦場の仕掛けまで活用したい人に向いている。政治や信念の対立を含むファンタジーを読み進めたい人にも、二つの勢力を率いる設定は魅力になる。
逆に、少ない操作で軽快に戦いたい人や、物語より戦闘の連続性を重視する人は、まず体験版でテンポを確かめたい。完成版の評価を先取りするより、戦術と会話の比重が自分に合うかを見極めるための入口として手に取るとよい。
どこから攻めるかに加え、戦場をどう変えるか、誰の理想を支えるか。その三つを一緒に考えさせる構想に、『Calame』ならではの期待がある。
ゲーム概要
- タイトル:Calame
- 対象:無料体験版
- 開発・販売:Nextale Games
- 本編発売日:2026年予定(体験版配信中)
- 対応OS:Windows
- ジャンル:ターン制タクティカルRPG
- プレイ人数:1人
- 言語:日本語インターフェース・字幕対応。音声は英語
- Steam本編ストア
- Steam体験版ストア






