『Cluckopia』は、一羽のニワトリになって家を建て、素材を集め、行方不明の妹を探すブロック建築ゲームだ。四角い地形を崩して暮らしを整える自由さに、クエストを追うRPGの目的が重なっている。無料体験版は、のんびり作業するつもりが、つい次のひと仕事まで進めたくなる一本だ。
自由に作る楽しさに、妹探しという道しるべを

主人公は、妹の行方を追うニワトリのトゥッティ。ブロックでできた世界を歩き、壁や扉、屋根を組み合わせて住まいを作っていく。小さな身体で材料を運び、家具や設備を並べる姿は、それだけでも頬が緩む。
『Minecraft』を思わせる素材集めと建築が土台にある一方、本作には妹を探す物語とクエストがある。何でも作れる自由さに、次に何をするかの目安が添えられているのがいい。作業を進める理由があるので、建築ゲームで目的を見失いがちな人にも入りやすい。
家の形が見えてくると、今度は中を整えたくなる。最低限の住処ができたら終わりではなく、もう少し住みやすく、もう少し可愛くしたくなる。その積み重ねが、島を自分の場所に変えていく。
素材を集めるだけの時間が、妙に心地いい

素材を集め、必要なものを作り、また足りない分を取りに行く。この往復が本作の穏やかな楽しさを支えている。大きな成果を急がず、目の前の小さな作業を片づけていく時間が心地いい。
建築のほかに、畑仕事や料理、採掘、鍛冶もある。溶鉱炉や金床を使う仕事まで並び、暮らしの中で手を動かす理由が増えていく。妹探しの途中でも、素材をもう少し集めてから、と寄り道したくなる。
明るい色の地形に、丸みのあるニワトリや、ニワトリをかたどった設備がよく似合う。ブロックの世界なのに硬い印象は薄く、黙々とした作業を続けても景色がどこかのんきだ。この空気が、時間を忘れる遊び方によく合っている。
建築は視点と配置のコツをつかむまでが山場

序盤に引っかかりやすいのは、建築時の見え方と置き位置の合わせ方だ。カメラの向きや視点を変えつつ、指定された範囲へオブジェクトを収める作業には慣れがいる。3×3のような限られた区画では、狙ったつもりでもうまく置けず、手が止まりやすい。
ここは、建築そのものが楽しくないというより、見ている位置と配置したい位置の感覚を合わせる段階がある、という印象だ。視点を調整しながら枠を確かめ、コツをつかむと、今度は組み上げることに集中しやすくなる。
可愛い見た目から、最初からすべて直感的に置ける遊びを想像すると、少し戸惑うかもしれない。体験版では家を形にするところまで触れ、素材集めの楽しさと配置操作の相性を一緒に確かめたい。
最初の谷で、暮らしも冒険も試せる体験版

体験版には最初の谷と18のクエストが収録されている。公式に示されている物語部分の目安は1~3時間で、その後も谷に残って建築を続けられる。物語の区切りと、作る遊びの終わりが同じではないのはうれしい。
また、穏やかな暮らしだけで完結するわけでもない。谷や洞窟を探り、島の魔物やかかしの王に立ち向かう要素もある。建築の合間に冒険が入り、戻ってきたらまた家を整える。その行き来が、先を見たくなるきっかけになっている。
体験版は1人専用。友達と一緒に家や村を作る協力プレイは製品版の要素で、最大4人に対応予定だ。製品版は2027年第2四半期発売予定となっている。
こんな人にオススメ

のんびり素材を集めて拠点を育てるゲームが好きで、そこに物語の目標も欲しい人に向いている。完全に自由な遊び場へ放り込まれるより、クエストを足場に少しずつ作れることを増やしたい人と相性がよさそうだ。
建築のカメラや配置には、序盤だけでも慣れる時間を見ておきたい。それでも、操作のコツが見えてからは、手を動かす楽しさが前に出てくる。素材を拾う地味な時間まで楽しく感じられるのが、本作の強みだ。
妹探しを進めたい。でも、家の続きをもう少しだけ作りたい。そんな寄り道が自然に生まれる体験版で、谷の外に広がる製品版も気になってくる。
ゲーム概要
- タイトル:Cluckopia
- 開発・販売:Andre Luiz Themistocles
- ジャンル:ブロック建築/アドベンチャー/RPG/シミュレーション
- 発売日:2027年第2四半期予定(体験版配信中)
- 価格:未定(体験版は無料)
- 対応OS:Windows
- プレイ人数:体験版は1人。製品版は1~4人(オンライン協力プレイ対応予定)
- 言語:日本語インターフェース・字幕対応(日本語音声なし)。全12言語対応
- 体験版の内容:最初の谷、18クエスト。物語の目安1~3時間、終了後も建築を継続可能
- ストア:Steam(本編)






