嵐に巻き込まれ、命を落とした海賊船の船長。流れ着いたのは、死せる海賊たちの魂が集う「呪われし島」。現世に戻るためには大金が必要だという。プレイヤーは不死の海賊たちを相手に店と酒場を経営し、この海賊の冥界から抜け出すことを目指すシミュレーションゲーム『Pirate Cove Simulator』。単なる店舗経営に留まらない、自由度の高い海賊ライフがここにある。
死んでから始まる、アンデッド相手の商売

目を覚ますと、そこは死んだ海賊たちのための島。悲しみに暮れる暇もなく、現世への帰還費用を稼ぐため、店の経営を始めることになる。この設定がまずユニークだ。客は皆、陽気な(?)アンデッドの海賊たち。彼らが必要としなくなったお宝を店に並べ、言い値で売りつける。この世界では、少々あくどい商売も許されるのが海賊流だ。
レジでの会計は特に面白い。客から受け取った金貨に対し、お釣りを少なく渡してちょろまかすことができるのだ。もちろん、バレれば客は怒って帰ってしまうが、このスリルがたまらない。まさに海賊版「Supermarket Simulator」といった手触りだが、世界観が違うだけでこれほど新鮮に感じるとは思わなかった。

店番だけが仕事じゃない、自由気ままな海賊ライフ
本作の魅力は、店舗経営だけに留まらない点にある。アンデッドたちは蒸留所を動かせないため、島では常にラム酒が不足している。そこで、島に自生する植物を採取し、自分だけのオリジナルラムを蒸留して一儲けを狙うことができる。レシピを試行錯誤し、最高の酒を生み出す過程は、まるで錬金術師のようで没入感が高い。

店の経営が軌道に乗れば、従業員を雇って店番を任せることも可能だ。そうなれば、プレイヤーは自由の身。隠された財宝を探して島々を探検したり、一日中、のんびりと釣り糸を垂れたり。稼ぎに直結しない行動も、この呪われた島での生活を豊かにしてくれる。気づけば店のことを忘れ、ひたすらキノコを探し回っていた、なんてことも一度や二度ではなかった。この自由さが、本作最大の魅力だろう。
荒削りだが、光る原石

もちろん、リリースされたばかりということもあり、UIの使い勝手や一部のミニゲームの難易度など、荒削りに感じる部分も散見される。特に釣りのミニゲームはタイミングがシビアで、慣れるまでは苦労するかもしれない。
しかし、そうした点を補って余りあるほどの魅力が本作には詰まっている。ユニークな世界観、経営と探索の絶妙なバランス、そして「自分のペースで遊べる」という安心感。今後のアップデートでさらに洗練されていくことを考えると、期待せずにはいられない。これは磨けば光る原石だ。
まとめ

『Pirate Cove Simulator』は、単なる店舗経営シミュレーターではない。死後の世界で送る、自由気ままな海賊スローライフシミュレーターだ。コツコツ金策に励むもよし、すべてを忘れて探検に明け暮れるもよし。呪われた島での第二の(?)人生を、心ゆくまで楽しんでみてはいかがだろうか。
ゲーム概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Pirate Cove Simulator |
| 開発元 | Kool2Play |
| パブリッシャー | Kool2Play |
| 発売日 | 2025年7月21日 |
| 価格 | 1,020円 |
| 日本語 | 対応(字幕) |
| ストア | Steam |







