2025年8月8日、Krillbite Studioが開発を手がけるフードトラックアドベンチャー『Fruitbus』が、Nintendo SwitchおよびXbox Series X|S向けにデジタル版の配信を開始した。先行してPlayStation 5 / Steamで人気を博していた本作が、ついに主要なコンソールプラットフォームで楽しめるようになった形だ。
本記事では、その心温まるゲームの魅力をお伝えするとともに、実際にガストゥム諸島を旅した筆者によるプレイレビューをお届けする。
■ ゲーム紹介:料理は究極の愛の言葉。『Fruitbus』の世界へようこそ
『Fruitbus』は、おばあちゃんから受け継いだ一台のフードトラックに乗り込み、美しい「ガストゥム諸島」を旅するオープンワールド・アドベンチャーゲームだ。プレイヤーは主人公としてハンドルを握り、島々を巡って新鮮な食材を探し、心温まる料理を作り、そして食を通じて人々と絆を深めていく。

主な特徴
- 自由気ままなフードトラックの旅: 広大なガストゥム諸島を自由にドライブ。古代の空き地や秘密の木立、忘れられた洞窟など、新たな発見に満ちたロケーションがあなたを待っている。
- foraging と料理の楽しさ: 島々で採れる新鮮なフルーツや野菜を使って、自分だけのメニューを開発。お客さんの好みや物語に寄り添った料理を提供することで、彼らの心を満たしていく。
- あなただけの『Fruitbus』を: トラックの外装からキッチン設備まで、自分好みにカスタマイズが可能。巨大なバナナのオブジェを屋根につけたり、キッチンをアップグレードして新しい料理に挑戦したりと、プレイスタイルに合わせて楽しむことができる。
- 心に響く物語: 料理は、人々の感情や記憶を呼び起こすきっかけとなる。忠実な顧客との交流を通じて、彼らのユニークな物語が明らかになっていく。食の力を通じて、あなた自身の新たな可能性も開かれていくだろう。

すでにPS5で多くのプレイヤーの心を掴んだ本作。携帯モードで気軽に遊べるNintendo Switch、そしてパワフルな性能を誇るXbox Series X|Sで、この夏、最もおいしくて心温まる冒険に出かけてみてはいかがだろうか。
【プレイレビュー】バグさえも旅のスパイス?『Fruitbus』が描く、ほろ苦くも優しい物語
「おばあちゃんのフードトラックで、スローライフなクッキング体験!」 本作の可愛らしいビジュアルとコンセプトに惹かれ、そんな甘い期待を胸に筆者はガストゥム諸島へと旅立った。結論から言うと、その期待は良い意味で裏切られることになる。本作は単なる癒し系ゲームではなく、人生のほろ苦さをも内包した、忘れがたい一皿のような作品だった。

序盤の心地よさ:ストレスフリーな料理と探索
ゲームを始めると、プレイヤーは時間やノルマに追われることなく、自分のペースで世界を探索できる。気ままにトラックを走らせ、気になった場所で降りて食材を探す。この自由さが何より心地よい。
料理のプロセスも絶妙だ。食材を掴んで、切って、混ぜて、焼く。一連の動作には適度な「手触り感」があり、シンプルながら「自分の手で料理している」という満足感が得られる。お客さんを待たせるペナルティもないため、間違えても焦らず、心ゆくまでキッチンでの試行錯誤を楽しめるのは大きな魅力だ。
中盤からの課題:説明不足と物理演算との戦い
しかし、2つ目の島に進むあたりから、ゲームは少し違う顔を見せ始める。チュートリアルが親切だった序盤とは対照的に、新しい調理法やクエストの進め方に関する説明が少なくなり、手探りで進める場面が増えてくるのだ。筆者も「スープの作り方が分からず、何度も鍋の水を入れ替える」「特定のクエストアイテムの場所が分からず、島中を彷徨う」といった事態に陥り、思わず攻略情報を探してしまった。
また、多くのユーザーレビューで指摘されている通り、バグの存在も無視できない。食材が突然消えたり、物理演算が暴走してキッチン内のアイテムが吹き飛んだり、お客さんがベルを鳴らしても無反応になったり…。そのたびにゲームを再起動する必要があり、正直なところ、少しフラストレーションが溜まったのも事実だ。「タイトルに戻る」機能やミニマップがない点も、ゲーム体験の観点からは改善を期待したいところだ。

総評:欠点を含めて愛おしい、唯一無二の体験
ここまで読むと、不満の多いゲームだと思われるかもしれなが、そうした欠点を補って余りあるほどの温かい感動だ。
バグや説明不足という「不便さ」は、時に思い通りにいかない「旅」のスパイスのようにも感じられた。そして何より、食を通じて語られる物語が素晴らしい。単なる心優しい人物としてではなく、一人の人間としての弱さや葛藤も抱えていたおばあちゃんの姿。彼女の料理に救われ、今を生きる島の人々の物語。それらが織りなすストーリーは、少しビターで、だからこそ深く心に染み渡る。
『Fruitbus』は、完璧に整備された快適なツアー旅行ではない。時々道に迷い、予期せぬトラブルに見舞われる、手探りのバックパック旅行のようなゲームだ。しかし、その旅路の先には、きっと忘れられない風景と感動が待っている。
バグ修正やゲーム体験の向上など、今後のアップデートでさらに洗練されていくポテンシャルを秘めた一作。癒しを求めるプレイヤーはもちろん、心に残る物語を体験したいゲーマーにこそ、ぜひハンドルを握ってみてほしい。

■ 製品概要
- タイトル: Fruitbus
- 発売日: 2025年8月8日(Nintendo Switch, Xbox Series X|S)※PS5, Steam版は発売中
- 価格: steam 2800円 / PS5 2,860円 / Xbox 3,400円
- ジャンル: オープンワールド・クッキングアドベンチャー
- 対応プラットフォーム: Nintendo Switch, Xbox Series X|S, PlayStation 5, PC (Steam)
- パブリッシャー: Silver Lining Interactive
- デベロッパー: Krillbite Studio
- 公式サイト:
- PlayStation Store
- Microsoft Store (Xbox)
- Steam
- Switch : coming soon!







