かつて文明が栄えた地球は、今や有毒な塵に覆われた死の世界と化しています。そんな絶望的な状況下で、ハイテクな飛行船を操り、廃墟となった高層ビル群を渡り歩く。それがこの『Forever Skies』です。
一見するとよくあるサバイバルクラフトに見えるかもしれませんが、本作には「移動する拠点が空を飛ぶ」という、男子心(もちろん女子心も!)をくすぐるロマンが詰まっています。アーリーアクセスを経て正式リリースを迎え、協力プレイも実装された本作。実際にこの荒廃した世界へ飛び込み、その空気を肌で感じてきたレビューをお届けします。
自分だけの「空飛ぶ城」を作り上げる快感

本作の最大の魅力、それは間違いなく「飛行船」の存在です。最初は小さなイカダのような頼りない船ですが、探索を進めるにつれてそれは巨大な要塞へと進化していきます。
類似のサバイバルゲームでは、拠点は定位置にあり、遠征しては戻るというルーチンが一般的です。しかし本作では、拠点そのものが移動手段。集めた資源でエンジンを強化し、居住スペースを拡張し、ラボを設置する。この「動くマイホーム」を拡張していくプロセスがたまらなく楽しいのです。
壁を抜き、床を広げ、ガラス張りの展望デッキを作る。機能美を追求するもよし、ごちゃごちゃとした生活感を出すもよし。自分が手塩にかけた船で雲海を突き進み、新たな廃墟が見えてきた時のワクワク感は、他のゲームでは味わえない独特の高揚感があります。
美しくも孤独なポストアポカリプスの情景

グラフィックと雰囲気作りは特筆すべきレベルです。有毒な塵(ダスト)の下には何が潜んでいるのか分からない恐怖感と、雲の上に突き出たかつての文明の残骸が見せる静寂な美しさ。このコントラストが見事です。
BGMや環境音も没入感を高めてくれます。風の音、エンジンの駆動音、そして時折聞こえる不穏な気配。一人でプレイしていると、その孤独感に押しつぶされそうになりますが、それがまた「サバイバルしている」という実感を強くさせてくれます。
廃墟探索は緊張の連続です。資源を求めて崩れかけたビルに足を踏み入れる際、足元の板一枚が抜ければ死へ直結するというスリル。単純な戦闘よりも、環境そのものが敵であるという緊張感が、探索の手を止めさせません。
粗削りだが、それを補って余りあるロマン

正直に言えば、本作は完璧な優等生ではありません。時折、物理演算が荒ぶったり、ナビゲーションが少し不親切で迷子になりかけたりすることもありました。資源回収のルーチンワークに少し作業感を感じる瞬間もあります。
しかし、そういった「粗さ」を含めても、この世界観には抗いがたい魅力があります。ウイルス研究を行い、失われた技術をリバースエンジニアリングで蘇らせる科学者としてのロールプレイ。そして何より、アップデートで実装された4人協力プレイがこのゲームを化けさせました。
孤独なサバイバルも良いですが、友人と共に狭い甲板で作業を分担し、アクシデントに大騒ぎしながら空を旅するのは、ソロプレイとは全く異なる楽しさがあります。「おい、誰だエンジン止めたのは!」「食料がない!」と叫びながらの空の旅は、最高にカオスで楽しい思い出になるはずです。

結論:空への憧れがあるなら乗るしかない
『Forever Skies』は、クラフト要素と探索、そしてSF的な世界観が見事に融合した良作です。『Subnautica』や『Raft』のような作品が好きで、かつ「空」というフィールドにロマンを感じるなら、間違いなくプレイする価値があります。
多少のバグや不便さは、ご愛嬌。それ以上に、自分だけの船で地平線の彼方へ飛んでいく自由さが勝ります。さあ、エンジンを始動させましょう。汚染された雲の下には、まだ見ぬ発見があなたを待っています。
ゲーム概要
- タイトル: Forever Skies
- 日本語タイトル: Forever Skies
- ジャンル: アクション, アドベンチャー, インディー, RPG, シミュレーション
- プラットフォーム: PC (Steam) / PlayStation 5
- 開発元: Far From Home
- パブリッシャー: Far From Home
- 発売日: 2025年4月14日
- 価格: Steam: 3,400円 PS5: 3850円
- プレイ人数: シングルプレイヤー / オンライン協力プレイ(最大4人)
- 対応言語: 日本語字幕対応
- ストアURL:







