ターン制タクティカルRPGといえば、じっくりと時間をかけて次の一手を練る静かなジャンルだ。しかし、Team17が放つ新作『Wardrum』は、そこに「原始のリズム」を叩き込むことで、これまでにない熱量を生み出している。
戦術の深みとリズムの快感が融合した野心作
本作は、汚染された大地を救うために5人の戦士を操り、歪んだ魔法の源を断つ旅を描くローグライト・タクティカルRPGだ。特筆すべきは、その戦闘システム。単にコマンドを選ぶだけでなく、部族の太鼓が刻むビートに合わせてキーを入力することで、スキルの威力やバフの効果を最大化させる「リズム・アクション」が肝となっている。
プレイフィール:思考と鼓動がシンクロする瞬間

実際にプレイして驚かされたのは、リズム要素が単なるミニゲームに留まっていない点だ。例えば弓兵の攻撃なら、「弦を引く」「狙う」「放つ」という一連の動作がリズム入力と完全に同期している。自分の指先が戦士の動きと一体化し、完璧なビートを刻んでクリティカルを叩き出した時の全能感は、従来のタクティカルゲームでは味わえない中毒性がある。
また、状態異常の表現も秀逸だ。毒や混乱を受けると入力アイコンが揺れたり、ビートが不規則になったりと、視覚的・聴覚的にプレイヤーを揺さぶってくる。この「リズムを乱される恐怖」と戦いながら、それでもなお正確にビートを刻み続ける緊張感。気づけば自分もモニターの前で首を振りながら、ゲーム内のリズムに没入していた。
戦略×ローグライト:死を糧に強まる戦士たち

タクティカル面も侮れない。敵を崖から突き落としたり、罠へ誘い込んだりといった地形利用の重要性が高く、一手一手の選択が重い。ローグライトらしく死ぬたびに拠点で戦士を強化できるため、「次はあのアビリティを試してみよう」というリプレイ欲求が止まらなくなる。
特筆すべきは、緻密に描かれたHD-2Dスタイルのピクセルアートだ。光の表現や環境エフェクトが美しく、6つの異なるバイオームはどれも個性的で探索のしがいがある。そこに重なる、魂を揺さぶるようなシャーマニックなドラムサウンド。この音を聴くためだけに起動したくなるほど、音楽のクオリティは極めて高い。
独自の調整機能で「誰でもリズムの虜に」

「リズムゲーは苦手だ」というプレイヤーも安心してほしい。難易度設定でビート入力の補正を柔軟に変更可能だ。戦略に集中したい時はアシストを強め、自分のリズム感を試したい時はシビアな設定にするなど、プレイスタイルに合わせた楽しみ方が用意されている。
『Wardrum』は、静的な戦略ゲームに「動」のスパイスを加え、全く新しい体験へと昇華させた。この鼓動に一度触れれば、あなたも部族の一員として、荒野に響く太鼓の音から離れられなくなるだろう。
ゲーム概要
- タイトル: Wardrum
- 発売日: 2026年5月7日
- 価格: ¥2,467(ローンチ割引あり)
- ジャンル: リズム・タクティカル・ローグライト
- 開発元: Mopeful Games
- パブリッシャー: Team17
- 対応言語: 日本語字幕対応
- 主な特徴:
- ビートに合わせてアビリティを発動するリズム戦闘システム
- 5人の戦士を自由にカスタマイズ可能な高いビルド多様性
- 地形や罠を駆使した奥深いターン制タクティカルバトル
- 死を繰り返すことで成長するローグライト要素
- 美しく詳細なピクセルアートと圧倒的なドラムサウンド
- ストアリンク: Steamストアページ







