ポーカーの手札で敵を圧倒する新感覚のローグライク・デッキビルダー『Rogue Quest』が、Curds & Crownsより登場した。ダークファンタジーの冷徹な世界観のなかで、プレイヤーは「役」を構築しながら呪われた尖塔を登り詰めることになる。実際にこの危険な塔へ足を踏み入れた筆者が、その独自のゲーム性とプレイフィールを紐解いていく。
運を戦術に変えるポーカーベースのデッキビルド

本作の根幹にあるのは、誰もが知るポーカーのルールだ。戦闘が始まると手札が配られ、プレイヤーはその中から役を作って攻撃を繰り出す。ペアであれば僅かなかすり傷にしかならないが、フラッシュやストレート、そしてロイヤルフラッシュともなれば、敵の体力を一撃で吹き飛ばす圧倒的な破壊力をもたらす。
実際にプレイしてみると、単なる運任せのカードゲームではないことが即座に理解できる。どのカードを残し、どのカードを捨てるかという判断はパズル的でありながら、ダンジョンRPGとしてのスリリングな決断を常に迫られる。配られた手札という有限のリソースから最大のダメージを導き出す計算の心地よさは、このジャンルのファンにはたまらない魅力だろう。
5枚のシナジーが爆発するパワーカードの魔力

ゲームの深みを劇的に増しているのが、最大5つまで装備可能な「パワーカード」と呼ばれるパッシブ能力の存在だ。88枚に及ぶこれらのカードは、特定の条件を満たすことで効果を発動し、平凡な手札を必殺の一撃へと変貌させる。
例えば、受けたダメージを吸収するビルドや、初期投資と引き換えに富を得るハイリスク・ハイリターンな戦術など、プレイヤーの好みに応じたシナジーの追求が可能だ。たった1枚のパワーカードは単なる恩恵に過ぎないが、複数を組み合わせることで強力な「ビルド」へと昇華する。このカード同士が噛み合い、想定以上の大ダメージを叩き出した瞬間の全能感は、まさに脳汁が出るほどの快感だ。
プレイスタイルを激変させる5つのクラスと育成要素

プレイヤーは異なる特徴を持つ5つのクラスから一つを選択して挑戦する。持久戦とフルハウスを得意とする「戦士」、スピードとクリティカルで圧倒する「ローグ」、高価値の役で莫大な火力を出す「ウィザード」など、選択したクラスによって立ち回りはガラリと変わる。
道中は戦闘だけでなく、ショップ、休息、カードを鍛える鍛冶屋などの分岐ノードが用意されており、ローグライクとしての選択の妙もしっかりと味わえる。たとえ途中で力尽きても、持ち帰った資源で拠点の町を永続的にアップグレードできるため、次の挑戦では確実に強くなっていることを実感できる設計だ。
荒削りながらも中毒性の高い意欲作

ポーカーの役を戦闘システムに落とし込むという試みは非常にソリッドで、一度プレイを始めると「もう1回だけ」と引き込まれる中毒性がある。一方で、敵の出現パターンのバラつきによる初期のゲームバランスや、UIの視認性、一部演出の処理の重さなど、インディーゲーム特有の荒削りな部分が見受けられるのも事実だ。
しかし、これらの課題は今後のアップデートによる改善が期待できる範囲であり、現時点でもデッキビルダーとしてのコアな楽しさは十分に構築されている。カードゲームの戦略性とローグライクの緊張感が融合した本作は、ジャンル愛好家であればチェックしておいて損はない一本だ。
ゲーム概要
- タイトル: Rogue Quest
- 発売日: 2026年5月25日
- 開発元 / パブリッシャー: Curds & Crowns
- 価格: 1,350円
- 対応言語: 日本語字幕対応
- ストアページ: Steam ストアリンク






