母船の電力低下によりコールドスリープポッドが開かず、取り残されてしまったエンジニア。救助のあてもなく、高放射線が降り注ぐ過酷な環境下でプレイヤーに許された生き残る術は、己のエンジニアリング技術のみだ。
今回は、敵対的な惑星を舞台に生命維持拠点の構築と生産ラインの自動化へ挑むサバイバル・エンジニアリングゲーム『Industronaut』のデモ(体験版)を実際にプレイした感想をお届けする。
システムの歯車が噛み合う高揚感と絶望的な環境

本作にはプレイヤーを襲う直接的な敵や戦闘要素は存在しない。代わりに立ちはだかるのは、生命を脅かす放射線と、尽きかける酸素・水・食料という無機質な死のリスクだ。
体験版を遊んでまず実感するのは、密閉ハビタット(HAB)を建設して身を守る瞬間の安堵感だ。バイオリアクターや浄水器を設置し、生存に必要なリソースを自給自足する環境を整えるまでの緊張感は非常に心地よい。地表に出て鉱物資源を採掘し、炉や加工機を経て鉄やガラス、PVCといった高度な工業資材へと精製していくプロセスには、クラフト・自動化ゲームの醍醐味が詰まっている。
ドローンを配備し、手作業のサバイバルから洗練された生産ネットワークへと規模が拡大していく瞬間には、確かな達成感とこのゲームが持つ大きなポテンシャルを感じ取ることができた。
体験版時点で直面する仕様の課題と運用リスク

一方で、自動化と生存のシステムが噛み合い始める前段階において、いくつかのプレイ上の課題も浮き彫りになっている。
- 生命維持インターフェースの不便さ 密閉されたハビタットを構築しても室内全体に酸素が供給されるわけではなく、酸素発生装置の目前まで移動して手動補給を待つ必要がある。生命維持の根幹を担う部分だけに、現状の仕様は作業のテンポを阻害しやすい。
- 自動化ユニットの制御とUI導線 資源運搬を担うドローンへ一度指示を出した後のキャンセルやターゲット変更など、制御システムの操作系に不透明な部分が目立つ。また、初期チュートリアルで要求される資源が初期拠点から著しく離れた位置に生成されるケースがあり、徒歩による長距離移動を強いられる場面が見受けられる。
- ビルドの安定性 開発途上の体験版ということもあり、パフォーマンスの低下やクラッシュの発生など、動作の安定性には製品版に向けた改善の余地が残されている。
工場構築とサバイバルの融合が示す将来性

操作性やQoL(快適性)の面で改善の余地を抱えているのは事実だが、「戦闘を排除し、純粋なシステムの最適化と生命維持に特化する」というコンセプト自体は極めて魅力的だ。効率的なレイアウトを設計し、無駄のない産業基盤を築き上げた時の快感は、このジャンルのファンであれば間違いなく惹きつけられる魅力を持っている。今後のアップデートによるプレイフィール向上に大いに期待したい一作だ。
ゲーム概要
- タイトル: Industronaut
- 開発元: Amca Games
- パブリッシャー: Amca Games
- 発売日: 2026年第3四半期
- 対応言語: 日本語字幕対応(日本語対応あり)
- 公式ハッシュタグ: #industronaut
- ストアリンク: Steamストアページ





