玉座に座るということは、栄光を手に入れることではなく、果てしないトラブルの矢面に立つことだった。
フランスの気鋭スタジオWILD WITSが手掛け、Curve Gamesがパブリッシングを務める中世ダークファンタジーRPG『Sovereign Tower』。本作は、ひょんなことから謎多き塔の統治者「ソヴリン(君主)」となったプレイヤーが、一癖も二癖もある騎士たちを従え、滅亡寸前の王国を導いていく円卓統治シミュレーションRPGだ。
庭のガチョウ捕獲から大悪魔祓いまで!胃が休まらない毎朝の謁見

本作の基本サイクルは、毎朝押し寄せる臣民や貴族たちの陳情を聞くことから始まる。
持ち込まれる案件は「庭に迷い込んだガチョウの捕獲」といった日常のトラブルから、国境を脅かす陰謀、果ては本格的な悪魔祓いまで実に幅広い。プレイヤーは君主として、誰の意見を立て、誰の要求を退けるかという冷徹な政治判断を常に迫られる。
民衆に寄り添う慈悲深き名君を目指すのか、あるいは国力を優先して冷酷に切り捨てる暴君となるのか。選択の積み重ねが君主としてのステータスや周囲の好感度を変化させ、後のストーリー展開にダイレクトに跳ね返ってくる緊張感が心地よい。
個性が爆発する円卓の騎士たち!適材適所の人選が運命を分ける

謁見で受けた依頼は、円卓に集う騎士たちへ割り振って解決を目指す。この騎士マネジメントこそが本作の最大の醍醐味だ。
騎士たちは筋力、敏捷性、魔力、機知、魅力といった異なるステータスを持ち、それぞれに強烈なバックボーンやこだわりを抱えている。腕っぷしは強いが知性に欠ける騎士、口は達者だが争いを嫌う騎士など、一筋縄ではいかない連中ばかりだ。
外交案件に粗暴な戦士を送り込めば大惨事を招き、騎士がへそを曲げて円卓を去ることもあれば、最悪の場合は命を落とすことすらある。彼らの性格や相性、装備の補正を吟味し、最適な任務へと送り出す采配の面白さは、一度ハマると止め時を見失うほどの魅力がある。
失敗しても地下の悪魔が時間を巻き戻す!「知っている」からこそ広がる分岐

もし判断を誤り、最愛の騎士が命を落としたり国が傾いたりしても絶望する必要はない。塔の地下には時間を巻き戻す力を持つ悪魔が潜んでおり、過去の特定の時点へと回帰させてくれる。
巻き戻しを経験すると、プレイヤーは以前の時間軸で得た記憶や知識を引き継いだ状態で新たな選択肢を選べるようになる。死の運命を回避したり、隠された裏事情を暴いたりと、やり直すたびに世界が立体的になっていく感覚は実に鮮やかだ。
さらに、騎士たちとの関係を深めるロマンス要素や、塔に新たな施設を建てて装備を強化していく拡張要素も用意されており、ダークな世界観のなかにキラリと光るユーモアが心地よいアクセントになっている。
美しいアートと濃密な選択劇が紡ぐ、極上の中世ファンタジー

絵画のような手描き調のアートワークと、中世の雰囲気を引き立てるサウンドトラックが独自の没入感を生み出している。
周回プレイを重ねることで徐々に全貌が見えてくる構造になっており、一度のプレイでは出会えない騎士やイベントが無数に存在する。自分の決断がどのような結末を手繰り寄せるのか、気付けば夜を徹して玉座にしがみついてしまう中毒性の高い一作だ。統治や采配の妙を味わいたいプレイヤーにはぜひ触れてほしい。

ゲーム概要
- タイトル: Sovereign Tower
- 発売日: 2026年8月6日
- 開発元: WILD WITS GAMES
- パブリッシャー: Curve Games
- ジャンル: 中世ファンタジーRPG / 統治シミュレーション
- プラットフォーム: PC(Steam)
- 価格: 2,490円(税込)
- 対応言語: 日本語字幕対応(他複数言語対応)
- Steamストアページ: https://store.steampowered.com/app/4113940/Sovereign_Tower/






