三次元空間をフルに使ったドローン空中戦という尖ったテーマに挑む『They Call It Gravity』。
現在実施中のプレイテスト版は、未完成であることを隠さない一方で、「このゲームは成立する」という確かな手応えを感じさせる内容だ。
攻め続けることで成立する、プッシュフォワード設計

本作の根幹は、敵を倒しながら前進し、撃墜したドローンから弾薬やエネルギーを回収して戦線を押し広げていく“プッシュフォワード”型の空中戦。
止まれば包囲され、弾切れを起こせば即座に不利になるため、自然とプレイヤーは前へ前へと動かされる。
この設計はプレイテスト段階でも明確に機能しており、「迷っている暇がない」緊張感が常に続く。
操作感は改善途上、それでも手応えは増している

Z軸を含む立体操作は忙しく、キー入力も多い。ロール補正やマウス挙動にはまだ調整途中の部分があり、環境によっては違和感を覚える場面もある。
一方で、後退しながら撃つ、急停止して回避するといった動きが自然に成立する点は大きな魅力だ。
実際、操作に慣れたあとの自由度は高く、空中戦アクションとしての基礎はすでに固まっている印象を受ける。
レベルと敵配置は着実に洗練されてきている

発電所や宇宙港など、閉鎖された巨大施設内での戦闘は、遮蔽物の使い方や敵配置が重要になる。
初期エリアでは進行方向が分かりづらい場面もあるが、後半に進むにつれて構成は明確になり、戦闘のテンポも良くなる。
タレットやEMP関連のセクションは調整が進み、理不尽さよりも「理解すれば突破できる」設計へと近づいている。
ボス戦は“化ける可能性”を感じさせる段階

プレイテストで語られる象徴的な体験がボス戦だ。
以前は不具合や不透明さで評価を落としていたが、現在は挙動が安定し、純粋に難度と判断力を試される戦闘になっている。
一方で、弱点や有効武器の伝え方は今後の課題。
視覚的なUIや演出が加われば、緊張感と納得感がさらに高まるだろう。
プレイテストとしては健全な進化過程
カメラ挙動、衝突判定、パフォーマンス面など、細かな問題はまだ残る。
ただし注目すべきは、それらが致命的というより「調整で解決できる種類」である点だ。
開発者がフィードバックを即座に反映し、更新を重ねていることも含め、本作は「作りながら良くなっている」典型的なプレイテスト段階にある。
総評
『They Call It Gravity』のプレイテスト版は、高速・高密度なドローン空中戦というニッチなジャンルに、本気で挑んでいる作品。
操作や導線にはまだ荒さが残るが、戦闘そのものの手応えと中毒性はすでに十分。
今後の調整次第で、強く記憶に残るインディー空中戦アクションへと進化していく可能性を感じさせる。
ゲーム概要
- タイトル:They Call It Gravity
- 開発/パブリッシャー:Mizarates
- ジャンル:シングルプレイ空中戦アクション
- 対応プラットフォーム:PC(Steam)
- Steamストアページ:
https://store.steampowered.com/app/3759740/They_Call_It_Gravity/
※本記事はプレイテスト版のレビューです。






