呪われた街「リズ・ショアラ」。そこは、一歩足を踏み入れれば平穏な日常が容易く崩壊する、狂気と絶望に満ちた場所だ。前作で世界を震撼させたJRPGの待望の続編が、さらに進化した恐怖を引っ提げて帰ってきた。
現実世界を侵食していく「呪い」の恐怖、そしてその暗闇の中で足掻く美少女たちのドラマは、プレイヤーの心を否応なしに掴んで離さない。
昼と夜で一変する二面性の街が描く圧倒的な緊張感

物語は、父親からの凄惨な虐待の末に自らの手で宿命を断ち切った少女、東山まいが、孤児院「ワーズワース」へと身を寄せることから始まる。彼女の目的は、失踪した妹「早苗」の行方を追うこと。だが、孤児院の誰もが妹の存在を否定し、街全体が冷たい秘密に包まれている。
本作の構造は実に見事だ。昼の間は、全寮制の女子校で個性豊かな少女たちと対話し、情報を集めるアドベンチャーパートが展開する。そこには一時的な平穏があり、少女たちの繊細な心理描写がじっくりと描かれる。
しかし、夜が訪れると世界は完全に一変する。モンスターが徘徊し、不気味な呪いが蔓延る危険なフィールドへと姿を変えるのだ。この昼の静けさと、夜の圧倒的な恐怖のコントラストが、ゲーム全体に極上の緊張感をもたらしている。緊迫したホラーサスペンスとしての完成度は極めて高い。
敵を巻き込み叩き潰す爽快な進化系コマンドバトル

戦闘はオーソドックスなターン制でありながら、極めてスピーディーで戦略的だ。特筆すべきは、1ターンに3つの行動を自由に組み合わせられる「トライアクト」システム。攻撃、回復、防御を戦況に応じて1回の手番で同時にこなせるため、テンポが非常に良い。
さらに、前作で好評だった位置取りの概念が「スーパーノックバグ」へとパワーアップ。敵を攻撃してフィールドの壁や仲間へと吹き飛ばす、まるでピンボールのような連鎖ダメージを狙える。狙い通りに敵を一網打尽にした瞬間の爽快感は格別であり、戦術を組み立てる楽しさに満ち溢れている。
フィールドのバグ床を踏み、汚染度を高めることで発動する変身モード「グリッチスタイル」も健在だ。圧倒的な火力を叩き出すこの変身は、ボス戦などのここぞという場面で戦局をひっくり返す絶大な快感を与えてくれる。
選択の重みと闇の先にある美しき真実

ホラーサスペンスの名手、祁答院慎氏が手掛けるシナリオは、残酷でありながらもどこか目を離せない退廃的な美しさがある。探索中やイベントの選択肢を誤れば、即座に凄惨な結末を迎える「特殊ゲームオーバー(デスエンド)」の緊張感は健在だ。しかし今作では、直前の選択肢から即座にやり直せる親切設計が施されており、ストレスなく世界の謎を追うことができる。
1周目をクリアしただけでは、この街の真の姿には辿り着けない。2周目(ニューゲームプラス)をプレイすることで、新たな視点や前作との繋がりを示す極めて重要なエピソードが次々と解禁される仕組みだ。点と点が繋がり、世界の全貌が明かされていく瞬間のゾクゾクするような高揚感は、一度味わえば病みつきになるだろう。
グラフィック面では、ナナメダケイ氏による美麗なキャラクターデザインがゲームを華やかに彩り、実力派アーティストたちによる不気味で美しいサウンドが、ゴシックホラーの世界観を完璧に補強している。美少女たちが織り成す深い絆と、容赦なく襲い掛かる過酷な運命。その理不尽な闇に立ち向かう彼女たちの姿に、誰もが心を揺さぶられるはずだ。

ゲーム概要
- タイトル: デス エンド リクエスト2(Death end re;Quest 2)
- ジャンル: 恐怖と絶望のRPG / ゴシックホラーサスペンス
- 発売日: 2020年8月18日
- 価格: ¥ 4,500
- 開発元: Idea Factory, Compile Heart
- パブリッシャー: Idea Factory International
- 対応言語: 日本語字幕対応
- 主要クリエイター: 祁答院慎(シナリオ)、ナナメダケイ(キャラクターデザイン)、よー清水(コンセプトアート)
- ストアリンク: Steam ストアページ






