インティ・クリエイツが手掛ける新作アクションRPG『ぼくらのキングダム 時食む果実といにしえの魔物』がリリースされた。本作は、かつて配信されていたモバイルゲームの資産をベースにしつつ、PCおよびコンソール向けにシステムを完全再構築したハイブリッドなタイトルだ。
どこか懐かしさを覚える2D横スクロールアクションと、配置によってキャラクターが強化される独自の国造りシミュレーション。その2つの要素がどのように絡み合うのか、実際に re-built された王国へと足を踏み入れてみた。
まずは本作の雰囲気が一目で伝わる公式映像をチェックしてほしい。
懐かしさと手応えが同居する2Dアクション

ゲームを開始すると、プレイヤーは特徴の異なる4つのクラス(インペリアル、ウィザード、アルケミスト、ジパング)から1人を選択して冒険を始めることになる。キャラクターは拠点でいつでも切り替えが可能だが、レベルは個別に設定されているため、基本的にはお気に入りの1人と心中する形で進めるのがセオリーだ。
実際にステージへ出向くと、そこは非常にシンプルな構造の横スクロールアクションが待っている。操作感はやや重めで、攻撃モーションをダッシュやジャンプで即座にキャンセルできないといった硬派な仕様。昨今の超高速なスタイリッシュアクションに慣れていると、最初は少し戸惑うかもしれない。
しかし、ひとたびボス戦に突入すると、その評価は一変する。ボスの攻撃パターンは非常にロジカルに作り込まれており、敵の動きを見極めてガードや回避を合わせる瞬間は、まさに同社が得意とする骨太なアクションのDNAを感じさせる。特にインペリアルのジャストガードからの反撃や、ジパングの無敵ダッシュを駆使した立ち回りは、プレイヤー自身の腕前の上達がダイレクトに感じられて非常に熱い。
一方で、道中のザコ戦やエリア毎に挟まれるリザルト画面の頻度など、テンポの面でやや好みが分かれる部分も見受けられた。だが、クラスサークル(スキルツリー)を開放し、強力な広範囲スキルを手に入れてからは、それまでの苦労を吹き飛ばすような爽快な殲滅戦を楽しめるようになる。
街の景観がそのまま強さになるビルドシステム

本作のもう一つの柱である王国復興パートは、単なるビジュアル的なお遊び要素にとどまらない。崩壊した土地に武器屋や防具屋などの建造物を配置していくことで、キャラクターの攻撃力や防御力といったステータスがダイレクトに底上げされる、いわば「街並みを使ったビルド構築」だ。
最初に選んだ王城のタイプによって発展の毛色が変わり、城の周囲の特定エリアに建物を隣接させたり、道路をマップの端まで繋いだりすることで追加のバフが発生するシステムは非常にユニーク。景観を美しく整えるか、それともステータス効率を最優先して“要塞”のような街にするか、プレイヤーの性格が色濃く出るポイントと言える。
建築制限や、一度解体した建物の素材が戻らないといったシビアな側面もあるため、どの建物をどこに建てるかというリソース管理にはそれなりの計画性が求められる。後半、より強力な上級施設へと街をリフォームしていく過程は、コツコツとした作業が好きなプレイヤーにはたまらない魅力となるだろう。
総評:手軽に遊べるコンパクトな佳作

美しいドット絵のアニメーションと、ほんわかとした牧歌的なファンタジー世界は非常に心地よく、ゲーム全体のボリュームも数時間でエンディングまで到達できる手軽さだ。
いくつかの要素において、より深い掘り下げや洗練を望みたくなる部分もあるが、タイトなボス戦の楽しさや、徐々に王国が賑やかになっていくビジュアルの達成感は確かに存在する。ガッツリとした長編RPGを期待すると物足りなさはあるかもしれないが、日常の合間に少しずつミッションをこなし、王国を育てていくカジュアルなアクションRPGとしては、価格も含めて非常に手に取りやすい一本だ。

ゲーム概要
- タイトル: ぼくらのキングダム 時食む果実といにしえの魔物
- 発売日: 2026年4月23日
- 価格: 1,980円
- ジャンル: 王国復興アクションRPG
- 開発元・パブリッシャー: INTI CREATES CO., LTD.
- 対応言語: 日本語字幕対応
- ストアページ: Steamストアリンク






