大洪水によって見慣れた大陸がすべて水底へと没した世界。人類に残されたのは、果てしない大海原と、そこに浮かぶわずかな足場だけだった――。
2026年5月14日にAntelus Gamesから早期アクセス版がリリースされた『Sea Walker Saga』は、まさに映画『ウォーターワールド』を彷彿とさせる退廃的かつロマン溢れる海洋スチームパンクの世界を舞台にした、まったく新しいタイプの即時戦略RPGだ。
本作のプロモーション動画は以下から確認できる。
船ではなく「島」を駆る独創的なゲーム性

本作の最大の魅力であり、プレイした誰もが驚くであろう要素、それが「自分の移動拠点がひとつの島そのもの」という大胆な設定だ。プレイヤーは行方不明の父親を探すため、父親が残した設計図を頼りに、移動式島嶼「イスラ・ムヴィミ」を拡張しながら未踏の海へと漕ぎ出すことになる。
序盤はただの寂しい浮島に過ぎない我が家が、ゲームを進めるにつれてエンジンを積み、 灯台・制御室を建て、防衛用のタレットを配備していくことで、徐々に重厚なスチームパンク要塞へと変貌していくプロセスはたまらなく刺激的だ。資源を集め、一筆書きのパズルを解くように新たな施設の図面を解放していくビルド要素には、止め時を見失うほどの強い中毒性がある。
緊張感と忙しさが心地よいハイブリッドバトル

戦闘が始まると、本作は一変してダイナミックな3Dアクションタワーディフェンスの様相を呈する。襲い来るパイレーツの浮遊島や戦闘機に対し、プレイヤーはただ命令を下すだけでなく、自らタレットの引き金を引いて敵を撃沈しなければならない。
「制御室で舵を取り、敵が近づけば砲台へ走り、破壊された施設があれば修理に奔走する」という、島全体をワンオペで回す戦場での忙しさはアドレナリンが突き抜ける面白さだ!さらに、飛行場を建設すれば戦闘機部隊を自ら操縦して大空から奇襲をかけることも可能。海上戦、空中戦、そして重厚な潜水服に身を包んで深海の沈没都市へと潜る海底探索まで、用意されたギミックの幅広さには目を見張るものがある。
荒削りながらも光るインディーの魂と極上の空気感

早期アクセス版ということもあり、キャラクターがオブジェクトに引っかかる挙動や、一部のストーリー展開に急な印象を受けるなど、システム面で細かい調整を望みたい部分は確かにある。また、現状のメインコンテンツは3時間ほどで一通り回れるボリュームのため、早くも「もっとこの世界に浸らせてくれ!」という飢餓感に襲われる。
しかし、それを補って余りあるほどに本作の「世界観の作り込み」は素晴らしい。独特の温かみを感じさせるアートスタイル、水面の表現、そして何よりも冒険心をくゆらせる極上のBGMが、プレイヤーをノスタルジックで少し切ない海洋世界へと完璧に没入させてくれる。まるで一枚の動く絵画の中を旅しているかのような贅沢な体験がここにはある。
『Sea Walker Saga』は、かつての名作『Project Nomads』などの遺伝子を感じさせつつも、現代的なアプローチで独自の海洋サガを描き出すことに成功している。開発陣のユーザーフィードバックに対する真摯な姿勢も含め、今後のアップデートで大化けする可能性を秘めた、間違いなくチェックしておくべきインディー界の注目作だ。

ゲーム概要
- タイトル: Sea Walker Saga
- ジャンル: 即時戦略(RTS) / ターンベース・パズル・アクションRPG
- 開発・パブリッシャー: Antelus Games
- 発売日: 2026年5月14日(早期アクセス)
- 価格: 1,350円
- 対応言語: 日本語字幕対応
- プラットフォーム: PC(Steam)
- ストアページ: Steam Store URL





