壊れやすい木製の機体に宿る「命の火花」となり、姿を変える呪われた地下遺跡へと潜る協力型脱出サバイバルホラー『GRAIN ROT』。リソースをかき集めて粉砕機に放り込み、生還して前哨基地を再建する王道のサルベージ脱出ループに、独自の「魂の乗り換え」と「部屋ビルドによる永続強化」を組み込んだ意欲作だ。
実際に仲間とともに地下深くへと挑んだプレイフィールを交え、その魅力と手触りをレビューする。
砕け散っても終わらない!魂となって新たな機体を奪い取るカオスな脱出劇

本作の最大の特徴は、操作キャラクターである木製ボディが破壊されても即座にゲームオーバーにはならない点だ。肉体が砕け散るとプレイヤーは「火花(魂)」の状態で飛び出し、暗闇を浮遊しながら味方を先導したり、ステージ内に配置された別の機体へと憑依して戦線復帰を狙うことができる。
このシステムが脱出系ゲーム特有の「序盤で死んだら観戦するだけ」という退屈さを完全に排除している。さらに物理演算が効いたドタバタアクションも健在で、モンスターに痛快なドロップキックを叩き込める一方、フレンドリーファイアによって味方の機体から魂を蹴り出してしまうといった事故も日常茶飯事。阿鼻叫喚のパニックと笑いが絶え間なく押し寄せてくる。
家具配置が強さに直結する「タクティカル大工」と恒久的な拠点強化

探索で回収したスクラップや資材は、地上拠点(前哨基地)の再建に使用する。本作の秀逸なポイントは、単なる見た目のハウジングにとどまらず、拠点内の各部屋に家具を配置して発展させることが体力やスタミナといったプレイヤーの基礎ステータス強化に直結している点だ。
探索中に力尽きても、この拠点ビルドによる永続的な育成状況は失われない。失敗しても確実に次のダイブが有利になるため、サルベージを繰り返すモチベーションが途切れない仕組みになっている。家具を詰め込みすぎて物理挙動で吹き飛ぶようなハプニングすら愛おしく、基地を少しずつ強固な砦へと作り変えていく達成感は格別だ。
深層に潜む異形と「腐蝕」の恐怖、そして試されるチームワーク

地下深くへ降りるほど「腐蝕」が進み、視界も状況も加速度的に悪化していく。深部階層では音や動きに過敏に反応する凶悪な異形が徘徊しており、力押しだけでは到底太刀打ちできない。物音を立てずにやり過ごすステルスや、構造物で通路を塞いで時間を稼ぐといった現場判断が求められる。
階層ごとのランダム要素や敵の苛烈さによって全滅の危機に瀕することも多いが、ギリギリの状況でコインを脱出エレベーターに投入し、仲間と共に生還を果たした瞬間の高揚感は凄まじい。ソロプレイでも独自の緊張感を味わえるが、ボイスチャットを繋いでフレンドと連携(あるいは足の引っ張り合い)を繰り広げたときの爆発力は、このジャンルのファンなら間違いなくハマる仕上がりだ。
ゲーム概要
- タイトル:GRAIN ROT
- ジャンル:協力型脱出サバイバルホラー / アクション
- 開発元:Beck & Branch Games
- パブリッシャー:Neem Interactive
- 発売日:2026年8月7日
- 価格:¥ 1,150
- 言語対応:日本語字幕対応
- ストアページ:https://store.steampowered.com/app/4450620/GRAIN_ROT/







