崩落し続ける足場、頭上から降り注ぐトラップ、そして手に握られた1本の万能フック。Flying Rat Studioが手掛ける『Pit Panic(ピットパニック)』は、下へと潜る一般的な探索型ローグライクとは対照的に、崩壊する古代アステカ神殿の最深部から地上を目指してひたすら「上」へと駆け登る、スピード感抜群の2Dローグライクアクションだ。
1本のフックが開く縦横無尽のルート構築

本作の核となるのが、主人公である考古学者が手にする特殊なフックアクションだ。このフックは壁や天井に引っ掛けてスイング移動するためのツールにとどまらず、ブロックを掘削し、オブジェクトを引き寄せ、ときには敵を攻撃する万能ギアとして機能する。
直感的な操作性とレスポンスの良い挙動のおかげで、ステージ内を滑らかに飛び回る感覚は極めて心地よい。砂ブロックをガラス化させて足場にしたり、可燃性の素材に火を放って道を切り開いたりと、環境ギミックとの相互作用も豊富に用意されている。しかし、気持ちよくブロックを壊しすぎると、登るための足場を自ら失って落下するという手痛い洗礼を受けることになる。瞬時のルート判断と繊細なリソース管理が常に求められる設計だ。
思考停止=即死!カオスを生む物理演算と絶妙なリトライ性

神殿の崩落スピードは容赦がなく、プレイヤーは常に素早い決断を迫られる。罠の回避、敵の処理、足場の確保をコンマ数秒で行う感覚は、まるで脳内物質が沸騰するようなスリルだ。
特筆すべきは、物理演算がもたらす予測不能なハプニングの数々だ。壊したブロックの破片が跳ね返ってトラップを作動させたり、落下してきた宝箱に直撃して一瞬でライフを失ったりと、予期せぬ事故が頻発する。理不尽に思える瞬間もあるが、原因の多くは自身の焦りや判断ミスに起因するため、悔しさよりも「次はもっと上手く立ち回れるはずだ」という強いリトライ欲が湧き上がる。1プレイが数分から十数分程度でテンポよく完結する点も、中毒性を大きく後押ししている。
手作りステージとリスク&リターンの絶妙なバランス

本作には1,000種類以上の手作り(ハンドクラフト)ステージが収録されており、ランダム生成と組み合わさることで、遊ぶたびに異なる表情を見せる。全4種類のバイオームごとに独自の敵やギミックが登場し、エリアを進むごとにアクションパズルとしての深みが増していく。
道中では自身の最大ライフを捧げて強力なパッシブ能力を獲得する祭壇など、ハイリスク・ハイリターンな選択肢も多数登場する。安全を取って堅実に登るか、リスクを背負ってスピードと火力を強化するか、プレイスタイルに応じた駆け引きが熱い。
スキルを磨いて世界と競うアーケード体験

クリア後やボス撃破後にはデイリーチャレンジなどの競技モードが解禁され、オンラインリーダーボードで世界中のプレイヤーとスコアやクリアタイムを競い合うことができる。各ランのシード値が記録されるシステムにより、同じ条件下でのリベンジや研究が可能な点も競技性を高めている。
鮮やかで視認性の高いカートゥーン調のグラフィックと軽快なBGMも相まって、失敗すらも笑いに変えながら純粋にプレイヤースキルの向上を楽しめる一作だ。手応えのあるプラットフォーマーや、アドレナリン全開のハイスピードアクションを求めているなら、迷わず挑戦してみてほしい。
ゲーム概要
- タイトル:Pit Panic(ピットパニック)
- ジャンル:2D横スクロールアクション / ローグライク / プラットフォーマー
- 開発元:Flying Rat Studio
- パブリッシャー:Flying Rat Studio
- 発売日:2026年7月21日
- 価格:1,900円(税込)
- 対応言語:日本語字幕対応(その他複数言語対応)
- ストアページ:Steamストアリンク






