ファンタジー世界で最も崇高な職業、それは勇者でも大魔導士でもなく「保険査定員」だった――。
開発スタジオOmniMegaSuperCorpが放つ『Ledgerbound』は、徹底的な企業風刺と過激なブラックユーモア、手応えあるシミュレーションRPG、そして人事部公認のデートシミュレーションが融合した異色の意欲作です。
世界を揺るがす危機を退けつつ、会社の利益を守るために保険金請求をいかに却下するかという奇抜なテーマが炸裂します。
英雄たちの全滅が生んだ「最大級の保険危機」に立ち向かえ

主人公のレイナは、日夜ノルマ達成と請求却下に情熱を注ぐ真面目な保険査定員。しかし、高額な全滅保険に加入していたトップ冒険者パーティが正体不明の敵によって壊滅したことで事態は急変します。このままでは巨額の保険金支払いによって会社が破綻してしまうため、彼女は自ら現場に赴き、請求を無効化する証拠集めと世界救済の旅へ駆り出されることになります。
本作の最大の魅力は、細部まで徹底された企業・官僚主義パロディと切れ味鋭いテキストです。『Helldivers 2』を手掛けたライターによる脚本はウィットに富み、ブラックな笑いとメタ発言が満載。さらに全編フルボイスで展開され、実力派声優陣の熱演が個性的なキャラクターたちの魅力を最大限に引き出しています。
パズルライクな戦術性とカスタマイズが光るターン制バトル

戦闘はマス目上のマップでユニットを動かす王道タクティカルRPGスタイルを採用。三すくみの相性システムをベースにしつつ、各キャラクター固有のアクティブ・パッシブスキルを駆使して戦います。
特徴的なのが、装備品として機能する社内ノベルティや業務上の責任を模したユニークアイテムの存在です。これらを組み合わせてキャラクタービルドを組み立てる楽しさがあり、クラスチェンジによる戦術の拡張も用意されています。
マップごとのサブ目標を達成していくパズル的な緊張感があり、クリア済みの戦闘をコミカルな演出とともに再挑戦できるシステムなど、遊び心のある工夫が随所に施されています。
人事部公認? 個性豊かすぎる仲間とのオフィスロマンスと時間管理

拠点でのインターバルでは、限られた時間リソースを配分して仲間たちとの交流や装備の調整を行います。同僚となるパーティメンバーは、一筋縄ではいかない強烈な個性の持ち主ばかり。ドラゴンの人事担当者からネコ系貴族、果ては無機物まで、多様なキャラクターとの深い絆を育むことができます。
関係性は友情にとどまらず、大胆でスパイシーなロマンスへと発展させることも可能。最初はアクの強さに驚かされるものの、会話を重ねるうちにそれぞれの過去や人間味ある一面が明らかになり、自然と愛着が湧いてきます。
日本語非対応による言語の壁とプレイ時の注意点

本作は現在「日本語非対応」となっており、プレイにあたって言語の壁が存在します。
戦闘自体はシンプルな三すくみとスキル効果を把握すれば英語が読めなくても攻略可能ですが、本作は会話劇やビジュアルノベル要素の比重が非常に高い構成です。テキストには専門的なビジネス用語や保険・経理用語、さらには高度な言葉遊び、スラング、際どい下ネタが頻出します。
また、選択肢のやり直しが効かないオートセーブ仕様のため、ニュアンスを取り違えると意図しない展開に進むリスクもあります。本作の真骨頂であるハイテンポな風刺劇やキャラクターの魅力を余すところなく楽しむには、一定以上の英語力、またはリアルタイム画面翻訳ツールの併用が推奨されます。
独自の尖った体験を求めるプレイヤーに響く一作
オートセーブ中心の設計やシビアな時間配分など、プレイヤーの決断に重みを持たせる独自の仕様にはやや好みが分かれる側面もありますが、難易度設定やアシスト機能の調整によってストーリーを快適に楽しむことも可能です。
尖ったユーモアと濃密なキャラクター描写、そして丁寧な戦術バトルが噛み合った本作は、既存のファンタジーRPGに飽きたゲーマーにぜひ触れてほしいタイトルです。
ゲーム概要
- タイトル:Ledgerbound
- ジャンル:コメディ・タクティカルRPG / デートシミュレーション
- 開発元:OmniMegaSuperCorp
- パブリッシャー:OmniMegaSuperCorp
- 配信プラットフォーム:PC(Steam)
- 発売日:2026年8月13日
- 価格:3,850円(税込)
- 言語対応:日本語非対応(英語音声・英語字幕)
- ストアページ:https://store.steampowered.com/app/3315060/Ledgerbound/






