有名ボードゲームの世界観をベースにしたタクティカルRPG『Terrinoth®: Heroes of Descent』がPC向けに登場した。複雑すぎるルールや分厚い説明書を削ぎ落とし、純粋な戦術とパーティービルドの面白さを凝縮した本作。
ファンタジーTRPG好きなら思わず没頭してしまう魅力を、実際にダンジョンへ潜った感触とともにお伝えする。
複雑さを削ぎ落とした「準備と戦闘」の心地よいサイクル

本作の核心は極めてシンプルだ。出撃前に敵の耐性やマップの特徴を確認し、最適なパーティーとスキルをセットしてダンジョンに挑む。この準備段階からすでに戦いは始まっている。
登場する8人の英雄たちは、それぞれ固有のスキルや役割を持っているが、ビルドの自由度が驚くほど高い。スキルや装備の付け替え、ステータスの振り直しがノーコストで行えるため、「タンク役をアタッカーに転向させる」「特定の属性攻撃に特化させる」といった実験がやり放題だ。
各ミッションで提示される敵の弱点に合わせてビルドを組み上げ、狙い通りにスキルのコンボが決まった瞬間の快感は格別。戦局が完璧に噛み合ったときの爽快感は、戦術ゲーム好きにはたまらない。
高低差とノックバックが鍵を握るタクティカルバトル

戦闘システムはターン制を採用しており、位置取りや高低差、視界の管理が勝敗を分ける。特に高低差の概念が効いており、高所からの攻撃で有利を取るのは基本中の基本だ。
中でも特筆したいのが、ノックバック系の攻撃で敵を崖下や足場から突き落とすアクションだ。落差が大きい場所では落下ダメージで敵が一撃のもとに沈むこともあり、これが決まると実に気持ちいい。単に与ダメージの数値を競うだけでなく、地形を味方につけて不利な戦況をひっくり返す戦略性がしっかりと担保されている。
1回のミッションは短時間から2時間程度で区切られており、戦闘が終わればHPやスキルの使用回数が全回復する仕様だ。リソースの節約に頭を悩ませすぎず、毎セッション全力で戦術を試せる現代的な設計も嬉しい。
仲間とのシナジーを試行錯誤する楽しさ

出撃メンバーは基本的に8人の中から4人を選ぶ形になるが、キャラクター同士のスキルシナジーを模索する時間が非常に濃密だ。
敵の増援が段階的に押し寄せてくる場面も多く、油断すると一気に囲まれる緊張感がある。しかし、仲間同士でバフやデバフを連携させ、広範囲の属性攻撃で押し寄せる敵を一網打尽にしたときの爽快感がそれを上回る。
大作CRPGのような広大なオープンワールドや膨大なテキストによる分岐を求める人には少しシンプルに映るかもしれない。しかし、「ダンジョンに潜り、手に入れたスキルでビルドを悩み、戦闘で最高のシナジーを叩きつける」というコアなループを求めているなら、間違いなく満足できる一作だ。

ゲーム概要
- タイトル:Terrinoth®: Heroes of Descent
- 発売日:2026年6月7日
- 価格:3,600円
- 開発元:Artefacts Studio , Shine Group
- パブリッシャー:New Tales
- ジャンル:ターン制タクティカルRPG / ダンジョンクローラー
- プレイ人数:1人(オンライン協力プレイ最大4人対応)
- 言語対応:日本語字幕対応(フルボイス音声は他言語)
- ストアページ:https://store.steampowered.com/app/3929630/Terrinoth_Heroes_of_Descent/






