ジョージ・A・ロメロとスティーヴン・キングの手によって産声を上げ、カルト的な人気を誇るホラーアンソロジーシリーズ『Creepshow(クリープショー)』。
近年はShudderでのドラマシリーズとしても展開されていた名作IPが、DreadXPとPHL Collectiveの手によってゲーム化された。本作は、レトロなパルプコミックをめくる感覚で楽しむポイント&クリック型のアドベンチャーゲームだ。
コミックのページに飛び込んだようなビジュアルと重苦しい不穏さ

実際にプレイして最初に惹き込まれるのは、原作コミックの質感を丹念に落とし込んだグラフィック表現だ。セルシェーディングと濃い主線で描かれた陰影は、アメコミ特有のケレン味とザラついた手触りを忠実に再現している。
ジャンプスケア(ビックリ演出)を乱発する昨今のインディーホラーとは異なり、日常がジワジワと狂気に侵食されていく気味の悪さを重視している点が好印象だ。特に日常のルーチンをこなす中で違和感が肥大化していくエピソードでは、生理的な嫌悪感と居心地の悪さが秀逸に表現されており、まさに『クリープショー』らしい後味の悪さを堪能できる。
シンプルな進行とテンポ感を重視したパズル要素

システムは三人称視点による探索と会話、簡単なポイント&クリック型の謎解きが主軸となる。複雑なアクションや反射神経を要求される操作は一切なく、ゲーム進行の合間に挟まれるミニゲームが良いアクセントとして機能している。
難解なパズルで行き詰まることはほとんどなく、インタラクティブな怪奇コミックを自分の手で進めていく体験に近い。操作体系もミニマルにまとめられており、ストーリーの鑑賞を邪魔しない設計になっている。
コンパクトな構成ゆえのボリューム感と今後の期待

クリアまでの所要時間は約2〜3時間と、長編を期待すると少々小粒に感じられるかもしれない。全体を繋ぐ導入パートと独立した2編のストーリーで構成されており、テンポよくエンディングまで駆け抜けることができる一方、「もっとこの狂った世界観のエピソードを読ませてほしい」という名残惜しさが残る。今後のアップデートやDLCなどによる追加エピソードの展開にも期待したいところだ。
本作はどんなプレイヤーにおすすめか?

- 80年代ホラーやアメコミ調の質感が好きな人: 『クリープショー』や『Tales from the Crypt』のような、ブラックユーモアと皮肉が効いたホラーアンソロジーが好きなプレイヤーにはうってつけ。
- 短時間で手軽にホラー体験を味わいたい人: アクション操作に追われず、1本のホラー映画を見るような感覚でさくっとクリアしたい人。
- 雰囲気重視のインディーアドベンチャーを好む人: ジャンプスケア一辺倒ではなく、じわじわと迫る陰鬱な空気感を楽しみたい人。
ゲーム概要
- タイトル: Creepshow
- 開発元: PHL Collective
- パブリッシャー: DreadXP
- ジャンル: ホラーアドベンチャー / ポイント&クリック
- 発売日: 2026年8月13日
- 価格: 1,700円
- 対応言語: 日本語字幕対応(日本語インターフェース・字幕あり)
- 配信プラットフォーム: PC(Steam)
- ストアページ: Steam Store







