『Echo Tower』は、真っ暗な巨大な塔を「音」だけを頼りに登っていくオーディオゲームだ。アクション、パズル、ダンジョンクローラーの要素を合わせ、目の代わりに耳で周囲を把握する。
ヘッドホンは必須。視覚障害のある人も最後まで遊べるよう設計されており、画面を見ずにプレイすることもできる。
光のない塔で、反響音を頼りに進む

塔の中には明かりがない。主人公のEchoとBeepbopが頼れるのは、自分の耳だけだ。
操作は前進と左右の旋回が基本。そこに、音を発して反響で周囲を探る「レーダー」と、遠くを攻撃するスリングショットが加わる。
レーダーを鳴らすと、返ってくる音で壁や通路の位置が分かる。左右のどちらから、どれくらいの距離で響くのか。ステレオの音の定位を聞き分けて、頭の中に地図を描いていく。
この感覚が独特で、新鮮だ。見えないのに、少しずつ「部屋の形が分かってくる」瞬間がある。
50以上のフロアで、頭の中の地図が試される

塔は50以上のフロアで構成され、階ごとに新しい仕掛けや危険が登場する。
基本の仕組みはシンプルだが、理解するまでは手探りが続く。一度コツをつかめば、フロアを次々と攻略していく流れが気持ちいい。
どちらへ進めば安全なのか、手がかりを集めて推理する遊びは、マインスイーパーのような緊張感がある。スキルやアイテムも手に入り、攻略の手段は徐々に増えていく。
序盤はやさしいが、終盤に近づくほど歯ごたえは増していく。全体のボリュームは数時間ほどとコンパクトで、気づけば一気に最上階を目指してしまう密度の高さが魅力だ。
かわいい二人組の物語と、誰でも遊べる設計

迷路をクリアしていくだけのゲームではなく、しっかりと物語がある。惑星に光を取り戻すため、EchoとBeepbopは塔の秘密を探っていく。誰が塔を建てたのか、その創造主はどこへ消えたのか。
キャラクターには英語とフランス語のボイスが付き、掛け合いはどこかコミカルで愛嬌がある。わずかに描かれるグラフィックもかわいらしく、懐かしいブラウザゲームのような雰囲気だ。
アクセシビリティへの配慮も手厚い。メニューは音声で読み上げられ、キーボードだけでの操作や、時間制限付きの入力がないプレイにも対応する。コントローラーにもフル対応だ。
音だけでは難しいと感じたら、ライトを点けて周囲を照らすこともできる。耳だけで挑むか、目も使うか。難易度を自分で調整できるのはうれしい。
一方で、UIの見やすさやオーディオ設定の項目には、まだ改善の余地がある。また日本語には対応しておらず、ボイスと字幕は英語かフランス語になる。物語を追うには、ある程度の英語力が必要だ。
こんな人にオススメ

いつもと違う感覚を使うゲームを遊んでみたい人には、ぜひ試してほしい。目を閉じてヘッドホンに集中する体験は、ほかではなかなか味わえない。
迷路やパズルが好きな人、短い時間で1本をクリアしたい人にも向いている。価格も手頃で、週末に気軽に挑戦できる。
目隠しをして遊び、その様子を周りが見て楽しむ、といった遊び方とも相性がいい。英語に抵抗がなく、ヘッドホンを用意できるなら、この音だけの塔に一度登ってみてほしい。
ゲーム概要
- タイトル:Echo Tower
- ジャンル:オーディオゲーム(アクション・パズル・ダンジョンクローラー)
- 開発・販売:Taldius
- 発売日:2026年4月6日
- 価格:580円
- 対応OS:Windows
- プレイ人数:1人
- 主な特徴:ヘッドホン必須/画面を見ずにプレイ可能/音声読み上げメニュー/キーボードのみ操作対応/フルコントローラーサポート
- 日本語対応:なし(英語・フランス語でインターフェース・音声・字幕に対応)
- Steamストア







