都市の魅力は、整然とした計画都市だけにあるのではない。迷路のような路地、頭上を走る電線、限られたスペースに無理やりねじ込まれた室外機やネオンサイン。そんな「有機的に成長した雑多な街並み」を、自分の手でひとつずつ作り上げることができるのが、今回紹介する『ShantyTown』だ。
まずは、本作の空気感を感じられる動画をチェックしてほしい。
緻密なジオラマを「測量」し、自分だけの密集地帯を作る

本作でプレイヤーに与えられる役割は「測量士」。20箇所の異なるロケーションを巡り、それぞれの場所で独自のオブジェクトを配置して、ひとつの「風景」を完成させていく。
ゲームの流れはシンプルだ。真っさらなキャンバスに、建物などの大きなパーツを置き、そこに照明や公共設備、装飾品を加えてアップグレードしていく。面白いのは、単に「綺麗に並べる」ことよりも「密集させる」ことが推奨されている点だ。
まるでパズルを解くように、建物の上に建物を積み上げ、わずかな隙間にバス停や煙突を押し込んでいく。その過程で、最初は無機質だった空間が、人々の生活の匂いがする「生きた街」へと変貌していく瞬間は、たまらなく心地よい。
プレイフィール:カオスが生み出す不思議な調和

実際に体験版をプレイしてみると、その没入感に驚かされる。筆者が特に魅了されたのは、正解も間違いもない自由さだ。リソース管理や制限時間に追われることは一切ない。
オブジェクトの配置には柔軟性があり、同じアイテムでも複数の外見パターンが用意されている。次にどんなオブジェクトが手に入るか事前には分からないため、計画通りに進めるというよりは、その場のインスピレーションで「あ、ここにこのネオンを置いたら最高だ」と付け足していく感覚に近い。
時折、カメラ操作が少しピーキーに感じたり、オブジェクトが重なり合う場所での配置に手こずる場面もあった。しかし、それすらも「狭い場所に無理やり詰め込む」という本作のコンセプトにマッチしているような気がしてくるから不思議だ。完成した街区を眺めながら、自分だけのベストショットを撮影する瞬間は、最高に気分がいい。
創造性と癒やしが共存する、新たな「居心地の良さ」

本作をプレイしていて感じるのは、いわゆる「コテージコア」や「ヨーロッパののどかな田舎」を目指す建築ゲームとは一線を画す、サイバーパンクやアジアの密集地帯に近い美学だ。
「ゴミゴミしているのに、なぜか落ち着く」。そんな感覚を覚えるプレイヤーにとって、本作は唯一無二の癒やしを提供してくれるだろう。サンドボックスモードでの自由な構築はもちろん、オプションの目標を達成して新しいパーツをアンロックしていく過程も、程よいゲーム性として機能している。
日常の喧騒を忘れ、自分のペースで、自分だけの「美しきカオス」を築き上げる。そんな贅沢な時間を過ごしたい人には、間違いなくおすすめできる一作だ。4月の製品版リリースが今から待ち遠しい。
ゲーム概要
- タイトル: ShantyTown
- ジャンル: ジオラマビルダー / パズル / カジュアル
- 開発元: Erik Rempen
- パブリッシャー: Erik Rempen, Silk Softworks
- リリース予定日: 2026年4月17日
- プラットフォーム: PC(Steam)
- 対応言語: 日本語字幕対応
- 主な特徴:
- 20種類のユニークなロケーションを収録
- リソース管理や時間制限のないリラックスしたプレイ体験
- 建物をアップグレードし、ディテールを詰め込む有機的な建築
- こだわりの一枚を撮影できる写真モードと、自由に作れるサンドボックスモード
- ストアページ: Steam:ShantyTown







