カリブ海の陽光は今も眩しく降り注いでいますが、その海域はすでに呪いに包まれています。もしあなたが、深海探索と戦略的な海戦が融合した冒険を求めているなら、NINPO Game Studioが放つローグライト新作『Pirates: Rogue’s Fortune』は、今夜停泊するのに最高の港となるでしょう。
深淵への潜水と海上の砲火が織りなす奇妙なサイクル

本作でプレイヤーが操作するのは、没落した海賊王ヘンリー・バリントン。ゲームの核心となるのは、非常に独特で中毒性の高いサイクルです。限られた時間の中で海底深く潜り、リソースを採掘。その後、即座に浮上して次々と襲いかかる敵艦隊を迎え撃たなければなりません。
個人的に最も驚かされたのは、その「採掘」メカニクスです。単なる素材集めではなく、リズム感のあるパズルに近い感覚。潜水鐘のような装置を操り、岩層を砕いて宝石や古の遺物を探し出すのですが、没頭しすぎは禁物!時間が切れたり、重量オーバーで動きが鈍くなったりすれば、海上の船は無防備な状態に。敵に包囲される前に浮上しなければならないあの緊張感は、まさに心拍数が跳ね上がる体験でした。

「動けない」からこそ熱い、精密な海戦の駆け引き

浮上すれば、息つく暇もなく戦闘が始まります。従来の海戦ゲームと異なり、自船は画面中央に固定されています。一見すると自由度が低いようにも思えますが、これが純粋な戦略と反応速度のテストへと昇華されています。
敵は自船を中心に旋回しながら猛攻を仕掛けてくるため、弾道を正確に予測する必要があります。特に熱いのが、QTE(クイックタイムイベント)による装填システム。ゲージが緑のゾーンに入った瞬間にボタンを押せば高速装填が可能になります。多勢に無勢の極限状態において、完璧なリロードを連続で成功させた時の爽快感は格別です。
呪いと遺物がもたらす「諸刃の剣」の魅力

ローグライト作品として、豊富なランダム要素もしっかりと魂が込められています。海域に散らばる数十種類のユニークな遺物は船を劇的に強化しますが、同時に致命的な「呪い」を伴うことも。
火力を大幅に上げる代わりに航行速度を犠牲にする呪いなど、強大な力と生存リスクの天秤棒を歩かされるような設計は、プレイするたびに全く異なる体験を与えてくれます。たとえ力尽きても、集めたリソースで神秘の島「イティカリ(Iticali)」にて恒久的な強化が可能。この「あと一回だけ、次はもっとうまくやれる」という魔力は、本物です。
独自の手書きアートとカリブの情緒

ビジュアルとサウンド面でも、インディーゲームとして非常に高い完成度を誇っています。コミック調の手描きアートと柔らかなライティングは、長時間プレイしても目が疲れにくい。BGMも、たゆたうような笛の音と電子音が交差し、海賊冒険のロマンと危機感を見事に演出しています。
現在、日本語には対応していませんが、システムは直感的でUIも整理されているため、この手のジャンルが好きな方なら言語の壁を越えて楽しめるはず。開発者のこだわりが細部まで詰まった、リラックスしつつもヒリつくような冒険を楽しめる小気味よい傑作です。
ゲーム概要
- タイトル: Pirates: Rogue’s Fortune
- ジャンル: ローグライト・アクションアドベンチャー
- 開発・販売: NINPO Game Studio
- 発売日: 2026年3月4日
- 価格: 1,500円
- プラットフォーム: PC(Steam)
- 主な特徴:
- 深海採掘と海上砲撃を交互に繰り返すユニークなゲームループ。
- 戦況を劇的に変える数十種類の遺物と呪いシステム。
- 没入感を高める手描きのアートスタイルとサウンドトラック。
- 拠点強化要素を含む、奥深いローグライト成長体系。
- ストアリンク: Steam ページ







