個人インディーデベロッパーのMagic Puncher Gamesが約6年の歳月をかけて開発したダンジョン探索アクションRPG『Sunken Realms』がSteamにて配信開始された。
オープンワールドやシーズンパスといった昨今のトレンドを潔く削ぎ落とし、「剣を手に暗がりへ潜り、戦利品を持ち帰って鍛える」というハック&スラッシュ本来の快楽に焦点を絞った本作。かつて神々の怒りに触れて地底へ沈んだ呪われし都市「エイダリア(Aedaria)」を舞台に、帰らぬ父の行方を追う青年アルリックの過酷な探索が描かれる。
クラシックな探索感とローグライトの融合が生む中毒性

本作の基本サイクルは、地下遺跡へ突入して敵を討ち、素材やゴールドを回収して生還し、拠点キャンプで強化を行うという極めて明快なものだ。
特筆すべきは、ダンジョン構造の妙にある。あらかじめ精緻に作り込まれた全109種類の手製ルームが、突入するたびに自動で再配置される仕組みを採用。完全なランダム生成とは異なり、各部屋の戦闘シチュエーションや配置の密度が高く保たれており、探索するたびに異なるルート構築が求められる。
石造りの回廊からオークの野営地、下水道、胞子が舞う洞窟、蜘蛛の巣窟、そして死者の街へと、階層を進むごとにバイオームが大きく変化するのも飽きさせない。
欲を出せば死ぬ、タイトなリソース管理と戦闘

戦闘は近接武器、弓による遠距離攻撃、そして古代魔法を使い分けるサードパーソンアクション。スタミナ管理、ローリング回避、パリィのタイミングが重要となる堅実な設計で、適当なボタン連打では瞬く間に囲まれて命を落とす。
何よりプレイヤーの判断を鈍らせるのは「欲」だ。「次の部屋にもう一つ宝箱があるかもしれない」「あと少し素材を集めれば新しい武器が作れる」――そうして深入りした瞬間に伏兵の矢に射抜かれ、積み上げた戦利品をロストする。このギリギリの緊張感と、無事に拠点へ生還できた瞬間の安堵感のコントラストがたまらない。
キャンプに戻れば、集めた資源を使って鍛冶場で装備を打ち直し、料理やポーションの調合、さらには「ソウルフォージ」でステータスを永続強化できる。少しずつだが確実に自分が強くなり、先ほどまで苦戦した階層をスムーズに突破できるようになっていく過程は、アクションRPGの原初的な快感に満ちている。
個人開発ならではの荒削りさと確かな熱量

現状、キーバインドの制約や一部の当たり判定、マップ視認性など、UIや操作性の面で粗削りな部分が見受けられるのは事実だ。しかし、焚き火を囲んで語り合う相棒との会話劇、耳に残るアコースティックなBGM、そして何よりプレイヤーを探索へ駆り立てる世界観の作り込みには、制作者の深い情熱が宿っている。アップデートによる不具合修正や調整も精力的に続けられており、今後のブラッシュアップにも期待が持てる。
本作はどんなプレイヤーにおすすめか?
- クラシックなダンジョン探索が好きな方: 複雑なシステムに煩わされず、ダンジョンに潜ってハック&スラッシュとトレハンを楽しみたい人。
- 程よい緊張感と周回性を求める方: デスペナルティの恐怖と、持ち帰った戦利品で少しずつ強くなるローグライト特有の育成ループが好物な人。
- インディーの熱気を感じたい方: 個人開発ならではの手触りや、粗削りでも芯の通った挑戦的なタイトルを応援したい人。
ゲーム概要
- タイトル: Sunken Realms
- ジャンル: アクションRPG / ダンジョンクローラー / ローグライト
- 開発元: Magic Puncher Games
- パブリッシャー: Magic Puncher Games
- 発売日: 2026年9月18日
- プラットフォーム: PC(Steam)
- 価格: 2,150円(ローンチ割引あり)
- 日本語対応: なし(英語音声・テキスト)
- ストアページ: Steamストアリンク







