まんまるな動物「アニボール」を操作し、自ら仕掛けた罠だらけのコースでゴールを競うマルチプレイパーティーゲーム『Animal Falling』が、2026年8月27日にリリースされた。開発・パブリッシャーはWOUAFLが手がけている。
本作は、ラウンドごとにプレイヤー自身がコース上にトラップや足場を配置し、誰が一番早くゴールにたどり着けるかを競う3D障害物レースだ。いわゆる「自分でコースを改変するアスレチック対戦ゲーム」を3D空間に落とし込んだタイトルであり、友人と声を掛け合いながら遊んだ際の盛り上がりは群を抜いている。
悪意と計算が交錯するトラップ配置フェーズ

ゲームの基本サイクルは「罠の設置」と「レース」の2フェーズで構成されている。レース開始前、参加プレイヤーはコース上の好きな場所にトラップやギミックを配置できる。水平移動や高さ調整、回転といった配置操作は直感的で、ストレスなく狙った場所に仕掛けを置くことが可能だ。
登場するギミックは、回転し続けるハンマーや絶妙なタイミングで落下する金床、触れると感電する電気ニンジン、巨大扇風機など実に多彩だ。さらに、邪魔なオブジェクトを消去するゴミ箱や、周囲をまとめて吹き飛ばす広範囲な爆発物まで用意されている。
ここで面白いのが、「相手を妨害しつつ、自分はクリアできるルートを残す」という絶妙なバランス感覚が求められる点だ。ゴール前を罠で完全に塞いでしまえば、当然自分も突破できなくなる。かといって自分専用のショートカットを作ろうと足場を組めば、他のプレイヤーにその意図を見抜かれて便乗されたり、出口に凶悪なトラップを置かれたりする。
複数の罠を組み合わせて連鎖的に相手を弾き飛ばすコンボが決まったときの快感はたまらないが、いざレースが始まると真っ先に自分の仕掛けた電気ニンジンに引っかかって吹き飛ぶことも珍しくない。この「自分の悪巧みが自分に返ってくる」泥沼の展開こそが、本作最大の醍醐味と言える。
3Dならではの立体的なルート開拓と軽快なリトライ性

レースが始まると、ゲートから一斉にアニボールたちが転がり出す。球体に近いフォルムのキャラクターたちは独特の物理演算と慣性を持っており、坂道で加速したり、氷の上で制御を失ったりと、操作には程よいテクニックが要求される。それでいて入力に対するレスポンスは良好なため、理不尽な操作性の悪さを感じることはない。
本作が3D空間を採用している最大のメリットは、ルート開拓の自由度にある。2Dのゲームであれば完全に道が塞がれて詰んでしまうような場面でも、本作では「トラップのわずかな縁を伝って歩く」「壁に向かって連続ジャンプして無理やりよじ登る」といった立体的なゴリ押し突破が可能だ。制作者が想定していないようなアクロバティックなショートカットを本番中に見つけ出し、罠だらけの正面ルートを尻目にゴールへ飛び込んだときの脳汁が出る感覚は、3Dアスレチックならではの体験だ。
また、コース外への落下が即座にラウンド敗退(死亡)にならない仕様も高く評価したい。落下してもすぐにチェックポイントやスタート地点からリスタートできるため、序盤の操作ミスでラウンド終了まで延々と観戦させられる退屈な時間がない。仮にギミックによって脱落してしまった場合でも、残っているプレイヤーに向けて爆弾を投げ込み、道連れを狙うお邪魔システムが用意されており、最後まで画面から目を離せない工夫が凝らされている。
個性豊かなバイオームとガチャによる収集要素

ステージとなるバイオームには、強風が吹き荒れる「風の島」、氷の床で足元が滑る「雪が積もった山」、ワープポータルやレーザーが飛び交う「宇宙」など、それぞれ異なる環境ギミックが用意されている。元の地形効果とプレイヤーが置く罠が組み合わさることで、ラウンドごとに全く異なるカオスなドラマが生まれる。
さらに、プレイヤーのモチベーションを刺激するのがキャラクターのカスタマイズ要素だ。試合をこなすことでゲーム内コインが貯まり、ガチャマシンを回して新しいスキンやカラー、ユニークな帽子などのアクセサリーを獲得できる。リアルマネーによる課金要素はなく、数試合遊ぶだけで気軽にガチャを回せるテンポの良さが嬉しい。手に入れたばかりの奇妙な帽子を被り、次のラウンドで友人に自慢しながら吹っ飛ばされるシュールな絵面は、パーティーゲームとしての完成度を一段引き上げている。
プレイ前に把握しておきたい注意点

非常に高いポテンシャルを持つ本作だが、購入前に留意しておくべき点もある。まず、本作はマルチプレイ専用タイトルであり、1人用のモードやAI(BOT)を追加する機能は現時点では搭載されていない。プレイするには最低2人のプレイヤーが必要となる。
また、見知らぬプレイヤーと即座にマッチングするクイックマッチ機能なども控えめなため、基本的にはフレンドを誘ってルームを立てるか、画面分割によるローカルマルチプレイで遊ぶのが前提となる。ローカルプレイ時にキーボードと複数のコントローラーを併用する際の設定など、システム面で今後のアップデートによる改善を期待したい部分も一部見受けられるが、880円という手頃な価格を考えれば十分に元が取れる内容だ。
こんな人にオススメ
- 友人とボイスチャットを繋いで、笑いながら足の引っ張り合いを楽しめる人
- 『Ultimate Chicken Horse』のようなコース改変型アスレチックゲームが好きな人
- オフラインで集まり、最大4人の画面分割ローカルマルチで盛り上がれるゲームを探している人
- 試合後の待ち時間が少なく、テンポよくリトライできるパーティーゲームを求めている人
総評:友人との夜を最高に騒がしくする一作

『Animal Falling』は、可愛らしいカートゥーン調の見た目とは裏腹に、プレイヤー同士の黒い思惑と物理演算のカオスがぶつかり合う傑作パーティーゲームだ。3D化されたことで罠の仕掛け方にも回避ルートにも奥行きが生まれ、毎回予想外のドラマが巻き起こる。気心の知れたメンバーを集めて遊べば、笑いと絶叫が絶えない最高の時間を過ごせるはずだ。
ゲーム概要
- タイトル:Animal Falling
- ジャンル:マルチプレイパーティーゲーム / 3D障害物レース
- 開発元:WOUAFL
- パブリッシャー:WOUAFL
- 発売日:2026年8月27日
- 価格:880円(税込)
- プレイ人数:2人〜6人(オンラインマルチ:最大6人 / ローカル画面分割:最大4人)
- 対応言語:日本語字幕対応(インターフェイス・字幕)
- SteamストアURL:https://store.steampowered.com/app/2657140/Animal_Falling/





