心の最奥に広がる夢の海「ヴェイパーワールド」を舞台に、トラウマや罪悪感が具現化した怪物たちと刃を交える2Dソウルライクアクション『Vapor World: Over The Mind』が早期アクセスとして配信を開始しました。
退廃的かつ絵画調の陰鬱なビジュアル、そして『SEKIRO』や『Lies of P』の系譜を感じさせる重厚なパリィ主体のバトルが特徴的な一作です。荒削りな部分を抱えつつも、コアとなる戦闘の手応えには光る原石の輝きが宿っています。
手描き調の陰影が織りなす、息を呑むほどダークな悪夢の世界

ゲームを開始してまず目を奪われるのは、画面全体を包み込む霧と手描き調の美術がもたらす圧倒的な空間演出です。2Dスクロール形式でありながら、奥行きを感じさせる多重スクロールの背景や瓦礫のディテールが美しく、モノトーン基調の冷たい世界観へ一瞬で引き込まれます。
プレイヤーが操作するのは、己を見失い「イド」の力に蝕まれた少年。立ち塞がるのは、悪夢の中に囚われた精神の投影体たちです。静寂と狂気が同居するステージの造形はどこか物悲しく、退廃的な雰囲気に浸りながら歩みを進めるだけでも確かな没入感を得られます。
弾きから致命の一撃へ。息詰まる白熱の「火種抽出」アクション

本作の戦闘は、徹底して近接の攻防と見切りに特化した設計です。敵の攻撃パターンを観察し、タイミングよくガードを合わせて攻撃を弾き返す(パリィ)ことで、相手の体勢(亀裂)を徐々に削り取っていきます。
見事に連続で攻撃を弾き返し、敵の体勢を崩した瞬間に叩き込む「火種抽出」の処刑アクションは、まさに本作最大のハイライト。暗い画面に鮮烈なエフェクトが走り、怪物の核を腕ごとえぐり取る手応えと重いヒットストップが、指先を通じて脳へダイレクトに快感をもたらします。強敵との鍔迫り合いを制してこの一撃を決めたときの達成感は、アクションゲーム好きなら思わず声が出るほど格別です。
また、力押しだけでなく、身を潜めて背後から一撃必殺を狙うステルス要素や、探索で手に入れた資材を作業台へ持ち帰って能力を拡張していく育成要素も用意されており、攻略のアプローチに幅を持たせています。
早期アクセスゆえの粗削りな部分と、開発陣の前向きな姿勢

触り始めの段階では、移動の慣性や一部アクションの後隙、解像度やキーコンフィグといった各種設定まわりのUIなど、操作感において細かな調整を待ちたいポイントが散見されます。
初期に賛否を呼んだ一部の演出面に関しても、開発チームはコミュニティの意見を真摯に受け止め、迅速なパッチ配布や手作業によるアセットへの差し替えを進めるなど、フットワークの軽さと熱意を見せています。小規模体制ながらも基礎となるアクションの骨組みは堅実であり、今後のロードマップとブラッシュアップ次第でさらなる化け方を期待させるポテンシャルを秘めています。
本作はこんなプレイヤーにおすすめ
- タイミングを見極めて攻撃を弾き返す、パリィ主体の硬派なアクションが好きな人
- 『Bloodborne』や『Lies of P』のようなダークゴシック・退廃的な世界観に惹かれる人
- インディーゲームの早期アクセス段階から、作品が洗練されていく過程を応援・体験したい人
ゲーム概要
- タイトル: Vapor World: Over The Mind
- 開発元: ALIVE Inc.
- パブリッシャー: ALIVE Inc. , Boltray Games
- 発売日: 2026年8月19日(早期アクセス)
- 価格: 1,700円
- 日本語対応: なし
- ストアページ: Steamストアリンク







