『Arx Temporis』は、秋葉原をモチーフにした街での学園生活と、時空の裂け目に現れる異界タワーの探索を組み合わせたアニメ風アクションRPGだ。主人公はごく普通の高校生・斗真。ある日を境に現実が歪み始め、日常と異界を行き来する日々が始まる。
昼は授業やアルバイト、夜は時間剣を手に異界へ。『ペルソナ』シリーズを思わせる二重生活に、『龍が如く』のような街遊びの楽しさが混ざった、欲張りな作りの一本だ。開発ごく初期の体験版を遊んでみた。
秋葉原風の街で、自由時間をどう使うか

まず驚かされるのが、街の空気感だ。ゲームセンターの看板、高架沿いの雑居ビル、カラオケや買取カウンターの看板。日本の電気街らしいごちゃっとした雰囲気が、かなりよく再現されている。
自由時間には、カラオケや映画、ショップでの着せ替え、トレーニングなど、やれることが多い。アルバイトも用意されていて、薪割りのミニゲームは『シェンムーIII』を思い出してニヤリとさせられた。
天気が変わり、雨の日は傘を差して街を歩く。こうした細かな生活感が、ただの拠点ではない「暮らす場所」としての街を感じさせてくれる。
授業もテストも、すべてが成長につながる学園生活

学園パートでは、授業に出て試験を受けるのも大事な日課だ。日本史の授業では四択クイズが出題され、正解すると知力などのステータスが伸びていく。
これが意外と手ごわい。歴史に自信がないと連続で間違えてしまい、思わず苦笑い。日本人でも油断できない出題に、妙な緊張感がある。
放課後は部活動や人間関係づくりも待っている。勇気・知力・魅力といった社会性のステータスと、キャラクターとの絆を育てる仕組みは、学園RPG好きならすぐにピンとくるはずだ。
時間剣で斬り込む、自動生成の異界タワー

現実の裏側に開いた時空の裂け目へ飛び込むと、舞台はプロシージャル生成のタワー「Arx Temporis」へ。セクターを一つずつ攻略しながら上層を目指す。
戦闘はリアルタイムのアクションで、時間剣による連撃で敵を打ち上げ、コンボをつないでいく。攻撃を引きつけてかわすジャスト回避は、最初こそタイミングがつかめず被弾を重ねたが、慣れてくると一気に戦いやすくなる。
貯まったAPで仲間のスキルを使えるのも気持ちいい。ネオンが走る近未来的なフロアで、青い斬撃のエフェクトが映える。
囚われた仲間を救い出す、セクター10のボス戦

体験版の山場は、第10セクターでのボス戦だ。道中では囚われていた仲間のAyaとKentaを見つけ出し、ヒーラーのAyaがパーティーに加わる。
ボスは攻撃パターンがはっきりしていて、見極めて回避を徹底するのが攻略の近道。避けて、斬って、また避ける。パターンを読み切って撃破できたときの達成感はしっかりあった。
仲間が増えるほど戦い方の幅も広がりそうで、製品版での編成の自由度が楽しみになる。
開発初期ならではの粗さも

一方で、まだ荒削りな部分は多い。キャラクターの動きは全体的に硬めで、とくに回避後の起き上がりモーションにはもたつきを感じた。
戦闘も現状はボタン連打で押し切れる場面が多く、駆け引きの深さはこれからといった印象だ。
街を歩いているとNPCや敵が急に現れる描画の粗さもあり、ボイスもやや機械的に聞こえる。没入感を高めるためにも、このあたりの磨き込みに期待したい。
とはいえ、これはあくまで開発ごく初期の体験版。日常パートの作り込みとサブ要素の豊富さを見ると、伸びしろの大きさのほうが印象に残った。
こんな人にオススメ

- 『ペルソナ』シリーズのような、学園生活と異界探索の二重生活が好きな人
- 秋葉原のような日本の街並みを歩き回るのが好きな人
- バイトや着せ替え、好感度上げなどのサブ要素をじっくり遊びたい人
- リアルタイムのアクションバトルで、コンボと回避を楽しみたい人
- 開発中のインディーゲームを早いうちから追いかけたい人
『Arx Temporis』は、学園生活と異界バトルという王道の組み合わせに、秋葉原の街遊びをたっぷり盛り込んだ意欲作だ。アクションや演出の粗さは残るものの、やりたいことがはっきり伝わってくる。
街を歩き、授業で悩み、夜は時間剣を振るう。そんな二重生活にワクワクしたなら、体験版で一足先にこの秋葉原を歩いてみてほしい。
ゲーム概要
- タイトル:Arx Temporis
- ジャンル:アクションRPG、学園生活、ソーシャルシミュレーション
- 開発元:Kenzo Games
- 販売元:Kenzo Games
- 発売日:2027年第2四半期予定(体験版配信中)
- 価格:未定
- 対応環境:PC(Windows/Steam)
- プレイ人数:1人
- 日本語対応:インターフェイス・字幕対応、日本語音声なし
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