チェスという歴史あるボードゲームの枠組みを使いながら、まったく新しい中毒性を生み出した期待作が登場した。それがデッキビルド型ローグライク『Shattered Chess』だ。基本ルールはシンプルでありながら、ひとたび仕組みを理解すると何時間も没頭してしまう魅力に満ちている。
相手は動かない、自分だけの爆発的コンボを構築せよ

本作は対局を行うチェスではない。盤面に並んだ駒を限られた手数のなかでいかに連続で取り(キャプチャし)、スコアを稼ぐかというパズル&ビルドゲームだ。
序盤の数回はルールやシナジーの把握に少し戸惑うかもしれない。しかし、各種パッシブ効果や駒の移動範囲の拡張、コンボ延長といった要素が噛み合い始めた瞬間、ゲームの表情が一変する。完璧に計算したルートで盤面上の駒を次々と消去し、スコア倍率が跳ね上がっていく光景はまさに格別の爽快感だ。
一般的なチェスのような一進一退の攻防ではなく、配置された駒をいかに効率よく連続取得して大スコアを叩き出すかという、詰将棋的な思考とローグライク特有の「壊れビルド」を作る楽しさが高い次元で融合している。
ルールを歪めるボスとハイリスクな挑戦

プレイヤーを飽きさせない工夫も凝らされている。一定ステージごとに登場するボスは、「ナイトが凍結して移動不可」「特定の順番でしか駒を動かせない」といった特殊ルールを突きつけてくる。これまで構築してきた戦略をその場で軌道修正せざるを得ない展開は、ほどよい緊張感と深い立ち回りを要求する。
さらに、自らデメリットを課すことで報酬を増やすチャレンジ要素やボス連戦モード、エンドレスモードなども用意されており、やり込み甲斐は抜群だ。UIのテキスト量や説明表現において、プレイ初期にやや視認性のづらさを感じる部分も残るが、軽快なテンポと奥深い戦略性がそれを補って余りある。
静かな思考と爆発的なコンボの快感が同居する、新たなローグライクの良作だ。戦略シミュレーションやビルド構築系ゲームが好きなら、間違いなくチェックすべき一着と言える。

ゲーム概要
- タイトル:Shattered Chess
- 発売日:2026年6月5日
- 価格:1,000円
- 開発元:Arti Works
- パブリッシャー:Arti Works , EasyPizza
- 対応言語:日本語字幕対応
- ストアページ(Steam):https://store.steampowered.com/app/4131940/Shattered_Chess/







